ヒヨドリの宙返り
ここパレスサイドビルは皇居平川門の前にあります。
ヒヨドリがたくさんえんじゅ(まめ科)の木に集まっています。
小枝にさかさまにぶら下がり、片翼を広げて足を離したとかとおもうと、
15センチほどで体勢を立て直し、木の実をくわえて、
次の枝に移ってゆきます。
彼らの美しいアクロバットを眺めて、こころが豊かになりました。
自然はなんとゆたかで美しく驚異に満ちていることでしょう。
私たちがヒヨドリロボットを作り、
この動作を再現するとしたら、どれだけの時間と労力がかかるでしょう。
人はその知恵を持って、地球に君臨するようになりましたが、
知恵の使い方次第では、人類の未来はなくなるかもしれません。
人の未来を希望の持てるものにする、知恵の有効利用、
それが私は教育の原点であると思います。
私が小鳥の動作に微笑むことができたのは、
ここ2日間でもたらされた、留学生からのメッセージのせいかも知れません。
一人はニュージーランドに行ったばかりの高1のゆきちゃんからの
「日本ってすごい」電話。
もう一人はウィスコンシン大学マディソン校数学科の博士課程で
応用確率論という分野を研究している雅典君からの、
「君にとって専門知識とは何ですか」に対する回答です。
「留学」を歩みだした人と、ゴールに向かっている人、
この人たちとのこころのリンクが私を昂揚させたのだと思います。
来週、ぜひみなさんに彼らからのメッセージをお伝えしたく思っています。