North Country School訪問
North Country Schoolはアメリカ、ニューイングランド地方にあるジュニアボーディングスクールのなかでは生徒数が一番少ない学校です。下記、この学校の基本情報です。
総生徒数:68人(寮生48人、通学生20人)
学年:4年生~9年生
留学生(寮生)受け入れ学年:4年生~9年
創立年:1938年
現在の日本人生徒数:1名
先日のブログでこの学校へ空路で行く場合をご紹介しました。冬季オリンピックが過去2回も開催された地域ですから、学校の広いキャンパス、運動場は白銀の世界です。
この学校の先生対生徒の比率はBoarding School Reviewによると1:3となっています。確かに、稼働中のクラスを見ると10名を超える生徒のいるクラスはありません。ESLクラスを訪問すると5人の生徒が英語で詩を作る作業をしていました。
総生徒数が70名足らずで、6学年の学校ですから、ESLクラスは学年で分けるのではなく、英語力で分けられています。ESLクラスのみならず、数学、理科、社会のクラスにおいても、本人の学力によっては、1学年上級の生徒のクラスで学ぶことも可能です。
この学校の周囲は大自然で囲まれています。冬季オリンピック開催地とはいえ、人口密度は極めて少なく、森林地帯といっていいところです。
その雄大な自然との共存意識の高さがこの学校の大きな特徴です。学校の敷地内には農場があり、そこでは、鶏、羊、山羊、馬が飼われています。
卵、野菜、メープルシロップ、羊毛、蜂蜜なども学校の広大な敷地内で生産されていて、生徒が動物の世話をすることが日課のようになっています。サステイナビリティ(地球維持)というこれからの世代が真剣に取り組まなければいけないことの基礎をこの学校は初等、中等教育のなかで実践していると思います。
昼食をアドミッションスタッフのDavidさん、Rachelさんと一緒にいただきした。メインはコッドフィシュ(鱈)を焼いたものに、温野菜とビーンズでしたが、私たち日本からの訪問者も全員、昼食をしっかり堪能できました。ボーディングスクールの食事は、からすればかなりその質が改善されていますが、この学校の自然志向に基づいた食事はボーディングスクールのなかではファイブスターと言えると思います。
「大きな家族」という表現がそのままあてはまるのがNorth Country Schoolです。自然に囲まれた環境、多彩で多様なアート関連のクラスと充実したアウトドア教育がこの学校の自慢でありプライドです。
先生と生徒が学校生活を通じて、密に繋がることで、生徒の長所が引き出さます。その向上心と積極性が高校レベルの学習への十分な基礎を築くことでしょう。
少人数だからこそできる教育が4年生から9年生の学年に凝縮しているNorth Country Schoolは、これからも100人以下のジュニアボーディングスクールとしてこの地域で自然と共存し続けると思います。