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寄付について-ボーディングスクール

ボーディングスクールに我が子を入学させた保護者の皆さんから寄付についての質問をよく受けます。北米のボーディングスクールでは、すべての学校で寄付の案内を積極的に生徒のご家族に送るからです。
寄付はボーディングスクールにおいては、学校運営のための貴重な財源となります。TABS、Boarding School Reviewのいずれのポータルサイトも寄付金の貯蓄額を学校データとして公開しています。
アメリカ、コネチカット州にあるSuffield Academyから2016-2017年度寄付報告書が送られてきました。Suffield Academyは私のボーディングスクールランキング4の学校で、成長著しい学校です。この学校の寄付の実情を知ることで、ボーディングスクールにおける寄付文化の一端を説明できれば幸いに思います。
この学校の基本情報を示します。
Suffield Academy
総生徒数:413人(寮生264人、通学生149人)
学年:9年生~12年生
留学生(寮生)受け入れ学年:9年生~12年生
創立年:1833年
現在の日本人生徒数:4名
この学校の場合、2014に「Ap Seaverns Society」という寄付によって学校に貢献した人々の組織が新たにつくられました。Seavernというのは、固有名詞のようで、おそらくこの学校にゆかりの地にこの名前があるのでしょう。
卒業生、保護者、学校に関係する人によって作られたこの会の加入条件は5年以上にわたり継続して寄付をすることです。
会員数は1530名とあります。
2017会計年度(7月1日から6月30日)の寄付総額金は5,918,046ドル(110円換算で6億5千万円ほど)、それ以前の年度の総額金もリストされているので、参考までに示します。
2016年 約6,241,000ドル(6.87億円)
2015年 約17,454,000ドル(19.20億円)
2014年 約9,677,000ドル(10.6億円)
2013年 約8,744,000ドル(9.62億円)
2012年 約5,449,000ドル(6億円)
寄付を募る際に欠かせない、学校運営の現状ですが、この報告書によると下記のとおりです。
学校運営のための財源
授業料     80%
年間寄付    9%(アニュアルファンドという単年度目標を定めた寄付)
貯蓄寄付から  8%
その他     3%
支出に関しての概要も記載されています。
給与・恩給など  52%
新設、新規導入等 38%
学校施設維持   8%
ボーディングスクールの授業等は日本の中等教育費用と比べてとても高額です。その高額な費用がどのように使われるか、そしてなぜ寄付が必要なのか、上記のデータをどのように解釈するのかを考えてみたいと思います。
つづく

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