アメリカン・ボーイズ by セオドア・ルーズベルト
アメリカ合衆国の政治家、哲学者で、ロナルド・レーガン政権でアメリカ合衆国教育長官、ジョージ・H・W・ブッシュ政権で国家薬物取締政策局局長を務めたウィリアム・ジョン・ベネット氏(William John Bennett, 1943年7月3日~)によって編集されたモラル・コンパスという本があります。人のやるべきことや倫理的指針を彼の視点で網羅した本ですが、その中でアメリカ第26代大統領、セオドア・ルーズベルト(1858年~1919年)のアメリカン・ボーイズというエッセイが取り上げられています。その一部を下記に引用します。
「男の子は、臆病者や弱虫であってはならないし、いじめっ子や怠け者、気取り屋でも困る。良く学び、よく遊ばなければならない。清らかな心をもち、後ろ指をさされないような日々を送り、どんな目に会おうと、どんな事態が持ち上がろうとそれに屈しないでいることが必要だ。我が国が本当に誇れるようなアメリカ人に育つには、これらの条件を満たさなければならない。」
アメリカのボーディングスクールは、まさにこの条件を満たす男子生徒を求めているように思います。成績だけで生徒を選択するのであれば、テスト結果がすべてですが、そのような入学審査基準で生徒を選ぶボーディングスクールは一つもありません。
「良く学びよく遊ぶ」という精神から、志願者の特性を見抜くために、スポーツ、広範囲の芸術活動、社会活動などでの実績をとても重視します。清らかな心、後ろ指をさされないような日々、苦境を自ら克服する精神は将にボーディングスクールがその日常で生徒に学ばせようとしています。学校の理念としてこれらの倫理観を取り上げていない学校はありません。
もう一つ、故ルーズベルト大統領のエッセイからボーディングスクールを受験するにあたり類推して欲しいのは、志願者の生き方の表現、すなわちエッセイです。生徒独自の視点による作文はボーディングスクールのみならず、アメリカの大学受験においても極めて重要に思います。
考えればがんがえた分だけ、練れば練った分だけ、取り組めば取り組んだ分だけ良い作文が書けませんか。美文や理路整然とした文章でなくてもいいと思います。ボーディングスクールは志願者が、学校生活のなかで本当に達成したいこと、あるいはものを求めています。
志願者のみなさんは、それを正直に素直に、そして意を込めてエッセイのなかで表現してください。