#1 Cardigan Mountain School 卒業式でのスピーチ
ジュニアボーディングスクールに留学している生徒のお母さんから
とても興味深い情報をいただきました。
アメリカ、ニューハンプシャー州にあるジュニアボーディングスクール、
Cardigan Mountain Schoolの卒業式での来賓、
アメリカ最高裁判所長官、ジョン・ロバーツ氏のスピーチです。
ボーディングスクール教育を象徴するような内容です。
数回に分けて、その全文を掲載し、解説をさせていただきます。
導入部分
Rain, somebody said, is like confetti from heaven. So even the heavens are celebrating this morning, joining the rest of us at this wonderful commencement ceremony. Before we go any further, graduates, you have an important task to perform because behind you are your parents and guardians. Two or three or four years ago, they drove into Cardigan, dropped you off, helped you get settled and then turned around and drove back out the gates. It was an extraordinary sacrifice for them. They drove down the trail of tears back to an emptier and lonelier house. They did that because the decision about your education, they knew, was about you. It was not about them. That sacrifice and others they made have brought you to this point. But this morning is not just about you. It is also about them, so I hope you will stand up and turn around and give them a great round of applause. Please.
アメリカの卒業式はその多くが屋外で開かれますが、
この卒業式の日は雨が降っていたようです。
「雨は、ある人によれば、天がもたらすキャンディーであり、今朝、天はその恵みをもたらしています」と始まったスピーチです。
余談ですが、confettiの単数形はconfetto、コンフェットー、
このサウンドに聞き覚えがありませんか、そうですコンペイトウです。
辞書を引くと、糖菓、キャンディー、紙吹雪とありますが、
このブログを読んでいるお父さん、お母さんには
懐かしい響きのある言葉ではないでしょうか。
さて、ロバーツ氏は、卒業生の入学時、親の心境を表現します。
かけがえのない我が子の教育をボーディングスクールでという決断を
親はしたわけですが、涙で満たされた帰り道のドライブ、そして
愛する我が子のいない家は空虚さと寂しさに満たされていた。
それでもあえて、それを実行したのは、愛するが故の我が子のため・・・。
ロバーツ氏は卒業生に向かって、
「君たち、起立して、回れ右、そしてどうぞ君たちの親に拍手を送ってください」
Cardigan Mountain Schoolは男子校のジュニアボーディングスクールです。
多くの生徒が6年生で入寮し9年生で卒業します。
入学当時、精神的にはよちよち歩きだった我が子が、
成長し、彼らから拍手を受ける保護者の皆さんは、
涙を禁じ得ないと思います。
私も涙します。
つづく