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アメリカン・ボーイ by セオドア・ルーズベルト

アメリカの教育者、政治家、哲学者であるウィリアム・J・ベネット(1943年・7月31日生)によって編纂されたモラル・コンパスという本にセオドア・ルーズベルト(アメリカ第26代大統領:1858年10月27~1919年1月6日)のアメリカン・ボーイというエッセイが収録されています。その一部(柴田裕之訳)をそのまま下記、引用します。
男の子は臆病者や弱虫であってはならないし、いじめっ子や怠け者、気取り屋でもこまる。良く学び、良く遊ばなければならない。清らかな心を持ち、後ろ指をさされないような日々を送り、どんな目にあおうと。どんな事態が持ち上がろうとそれに屈しないでいられることが必要だ。我が国が本当に誇れるようなアメリカ人に育つことは、これらの条件を満たさなければならないのだ。(中略)
善い大人になるには善い男の子になるにかぎる。といっても優等生である必要はない。普通の善い子でいい。私が言いたいのは、悪事を働かないという消極的な美徳だけでなく、積極的に善行を行う美徳を大切にしてほしいということだ。「善い」という言葉は広い意味で、すばらしいこと、率直なこと、清らかなこと、勇敢なこと。そして男らしいことすべてを表している。私の知っている実に立派な少年たち-そして実に立派な男たち-は不道徳な者、堕落したものからは疎まれ、恐れられており、勉強だろうが仕事だろうが手際よくこなすし、恐れを知らず、確固たる意志を持っている。(後略)
ルーズベルトが語っている「男の子」といのを実践しているのがボーディングスクールの教育であると私は確信しています。立派な大人の基礎は男の子時代に作られ、それを教育の根本において、実践しているのがアメリカの中等教育機関であることは間違えありません。その中でも、ただ知識だけでない、全人格を備えるのに十分な基礎を作ることに全力を傾けているのがボーディングスクールといえるのではないでしょうか。
その精神は、単に学ぶことだけでは得られません。また、テストの点数だけでは到底判断できません。
現代、上記の引用文の男の子は「生徒」に置き換えられます。そして、アメリカ人は、「グローバル人」と言えましょう。19世紀のその教育が21世紀、そして22世紀まで続けば、地球人の未来も少しずつそのゴールが見極められると私は信じたいと思います。

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