#5 ボーディングスクールへの出願-成績証明書
ボーディングスクールへの出願では、過去3年間の成績証明書を提出するのが一般的です。成績証明書に定形的な書式はありません。それぞれの学校が独自の書式で作成します。オンライン出願においては、成績証明書は、出願生のアカウントに指示通りアップロードします。
成績証明書の作成および提出は、出願生が自校に依頼すれば、それ以降の手続きにおいては、学校間で行いますから、生徒自身が作業に直接かかわることはありません。
英文の書式を持っていない日本の学校は少なくなりましたが、もし英語の成績証明書がない場合は、コンサルタントやエージェントに依頼すれば、簡単に入手することができます。
成績証明書の提出で注意しなければならないのは、ボーディングスクールに入学が決まった後、自分が通っている学校の最終成績をこれから入学するボーディングスクールに提出しなければならないことです。
日本の中学校以上の学校の入試においては、合格決定後に既存の学校の最終成績を合格先校に提出するという習慣はないと思います。アメリカでは、中学以上の受験の場合、合格以降でも最終成績を要求されるのが当たり前になっています。
提出された成績にD評価(1~5評価においては2以下)以下の成績があると合格取り消しということを明記している大学もあり、実際に合格を取り消された生徒もいました。
組織よりも個人を重んじるアメリカならではの教育文化がそこにはあるように思います。しかしながら、もし日本にそのような教育文化があったとすれば、
D判定という結果が出る前に、担当の先生から生徒に再三の注意や警告があると思います。
アメリカでは注意や警告が必ずしも発せられるわけではありません。
それは担当する先生個人の判断によるものですから、先生の人となりを見抜いて、自らを管理する責任があるとアメリカでは理解されます。そして何よりも、合格で気を抜かずに最後までクラスに出席し、課題をこなすという当たり前のことを行うことがボーディングスクールでは求められます。