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#3 留学先での失敗-夏休みに挽回

<前日のブログに続きます>
留学初年度の成績の低迷を挽回するためには、新学期の始まる9月までの間、夏休みを利用してやり残したことを補うしかありません。しかし、休みの期間は寮生活とは違い誰も勉強を教えてくれないだけでなく、時間の管理、スケジュール管理もありません。全くの自由のなかで、どのようにしたら前年の成績不振を補うような合理的な勉強ができるのでしょうか。
初年度の成績をカバーできる可能性は、本人の危機意識にあります。「このままでは危ない」、「留学そのものが出来なくなってしまう」という危機感は、本人をして夏休みに積極的な行動を促す最大の要素といっていいと思います。
もちろん、この危機感を留学して数か月で持つ生徒もたくさんいます。しかし、一般的には、学習的危機感は留学生活に慣れたあとにやってきます。それまでは、危機感を持てるほどまでに余裕がないのかもしれません。あるいは、生活英語が理解できて、日常生活が見えてくると、勉強よりも楽しいことや興味のあることに意識が向いていき、勉強は二の次になってしまうのかもしれません。
危機意識を持った生徒は、必ず何らかの行動を起こすようになります。反対に、それを持てない生徒は、学習的飛躍は期待できません。日本と違ってボーディングスクールでは、受験のための組織だった学外での準備機構はありません。すべてが学校を中心として進んで行きます。これだけ覚えればいいという基準はない代わりに、学ぶことそのものへの興味や関心が将来に繋がっているというのがボーディングスクール教育の根本にあります。
危機意識の根底には、「留学を続けたい」、「この学校を終了したい」という留学生たちのすなおな心があります。それ故に、中等教育での留学は失敗が少ないのではないかと思います。
ボーディングスクールの夏休みは3か月もあります。日本の学校の倍以上の期間です。留学一面目の成績が低迷していなくても、3か月間で何をするかで次の学年に大きな影響を与えます。
夏休みでの学習の挽回を図り、翌年の学習の伸びにつなげるために、危機感を起こさせるような家族の工夫も欠かせません。特に、日本からの留学生は1年間で英語力が十分につくということは、ありませんので、2年目以降の学習での失敗を防ぐ意味でも、夏休みに英語力を伸ばすための親子での積極的な話し合いを持ってください。
英語を読む力は、日本の予備校や塾の得意とするところです。書くことよりも読む力を増やすために夏休みを利用すると良いと思います。

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