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日曜コラム バイリンガル学生-就職について

都内にある私立大学で学ぶ学生が就職前の挨拶に来てくれました。
4年生のこの時期、就職先はすでに決まっているのが、
今の大学生の常識のようです。
その学生がニュージーランドの南島の南端、
Goreにある学校に留学したのは2010年の7月でした。
あっという間の7年間でした。
彼が留学後、2-3回、私は現地の学校で彼に会いました。
それ以外にも、年末の夏休みの時期や日本の大学に合格した時などに会い、
大学1年生の7月に突然、オフィスに訪れ、
「明日からアメリカに1年間留学します」と言われた時は驚きました。
第二回目の留学、彼は手続きをすべて自分で行い旅立って行ってから
ほぼ2年、来年の4月から日本の大手通信会社に就職します。
就職活動中、複数の面接を担当した人から、彼は学歴の不安定さを
指摘されたそうです。
中学3年半ばから留学し、大学在学中も1年間アメリカに留学、
一つのところに押し留まり目標を達成するというような安定感がない。
彼の学歴はアウトロー的で、長い先に「それじゃぁ、人はついて来ない」
というにことなのだそうです。
それを評して彼は、類は友を呼ぶと言いました。
もちろん、そのような指摘のあった会社で彼は
仕事をするわけではありません。
「アウトロー大いに結構、過去のことよりも、未来に自分を投影せよ。会社の規模は関係ない。大手に寄りかかっていて、これからの時代、乗り切れるわけがない。知恵を絞れ、アイディアを出せ、そしてそれを実践せよ。失敗を恐れるな、失敗から学べ・・・」
などと、私はひとりの聴視者に語っていました。
「社会人に成ったら一杯飲もう」と彼にいうと、
「酒は一滴も飲めません」という彼でした。
彼が折に触れて、オフィスに訪れてくれるのは、おそらく、
高校時代の留学が彼の人生にとって、必要であったという認識をいつまでも
失わないでいるためだと思います。
留学前、私が英語を教えていたころの彼は、華奢な体つきをしていました。
それが、今は筋骨隆々としていて、ハードな体育会系です。
本人曰く、サッカーで鍛えたとのことですが、
私には、ラグビー、アメフトなどのスクラムを組む一員のように思えます。
「たくましくなった」、そして「大人になった」というのが、
私の彼への率直な印象です。
次に会う時は、彼はどのように変身しているのでしょうか。
楽しみに待ちたいと思います。

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