#7受験準備の手順-教育のグランドデザイン
<昨日のブログに続きます>
考える勉強と覚える勉強の両立、ボーディングスクールで学ぶ意義は、英語圏の教育と日本の教育の良いところを組み合わせて完成させるところにあると思います。
暗記することよりも、仮説を立て、自分の意見を表明し、その根拠を述べるというのがボーディングスクールの教育です。一人ひとりがクラスで意見を述べ、それについてディスカッションも行うのでクラスは少人数(10名~15名)となります。この考える教育、知恵を出し合う教育は、暗記に頼らない分、やりがいもあり、思考力を高め、独自の視点や考え方が尊重されるということにおいては、生涯教育に通じるものがあります。
しかしながら、留学生は恒に英語力に悩まされます。質の高い議論や論理展開、そしてそれを文章化するには、それに見合う英語力が必要です。日常の生活英語には、困らなくても、アカデミックな英語を学ぶためには、現地生徒とは別に留学生のみ課せられる英語力増強のための学習がどうしても必要になります。
単語数を増やし、現地生徒なみの読解力をつけるためには、TOEFL、SAT対策ドリルをこなすことが、最も合理的で有効な手段ではないかと私は考えています。留学初年度は、異文化理解とその生活をマスターし、次年度以降は、学力を増やすために更なる学習メニューを自ら工夫することで、バランスの良い学習力を身に着けることができると確信します。
考える学習と暗記する学習の両立は、決して難しくはありません。
その根拠は、ボーディングスクールでの生活が毎日とても忙しいからです。忙しさの内容は、決して受験対策学習ではありません。自分で選んだスポーツや芸術、音楽のためのメニューもしっかり用意されています。自分が好きなことをする時間と学習がほどよくバランスアウトするだけでなく、授業そのものは、暗記が少ないので、やる気も萎えることがありません。そのようなスケジュールの中にあるからこそ、更なる時間の使い方の工夫も可能ははずです。
そして、夏、冬、春の長期休みの集中学習にもボーディングスクールで学んだ学びの手順は応用されると思います。
TOEFL、SATの点数を上げるためには、どうしても単語、熟語の暗記や数十行の文章を読んで内容を理解するという作業が必要になります。考える学習がしっかりできれば、暗記学習にも時間を割く必要性とそのスケジューリングが留学生たちには理解できると思います。