#4 危機感を持つ2年目-教育のグランドデザイン
<前日のブログに続きます>
紆余曲折がありながらも無事に留学初年度が終え、ホッとして迎えた夏休みに留学生がすべきことを昨日のブログで述べました。
留学して初めての夏休み、そこで親子が取り組むことは、これからの見通しを「危機感」に置き換えて、何をすべきかを考え、具体的な行動を起こすことです。
1年を振り返ってみると、いつの間にか生活に必要な英語はマスターしていました。生徒との会話や授業が100%わかるわけではないにしても、自分の意思を相手に伝えることはできるようになりました。
成績についても、冬休み前までは、評価されるべき要素としては努力点くらいしかありません。テストの点数、宿題の出来栄え、授業中の発言などは、いずれも評価の対象としては、低すぎる状況であるにも関わらず、各教科の先生たちは、留学生たちの隠れた努力を見逃さずに及第点をつけてくれます。
年明け、後期の授業が始まると、留学生たちは少しずつ自分の学習要領を学びます。日本式に勉強時間を増やして、ひたすら教科書とノートに書かれた内容を予習復習するのではありません。自分ひとりでボーディングスクールの課題をこなすにはあまりにも非効率です。リサーチのための方法やグループでの学習など、生徒や先生とうまく協調して、結果を出すという作業がボーディングスクールでは学習の要となります。
日本とは違った勉強の方法は留学生にとって、全く新しい世界をもたらすといっていいと思います。
しかしながら、ここで問題にしなければならないのは、留学して高校を卒業した次の段階のことです。大学はどこで、何を学習するのか、3-4年先のことを考えることは、具体的でないにしても、留学生たちは、現地生徒に比べて、まだまだ英語力が足りないことは明白です。
それを補うための対策は留学初年度から行われてしかるべきです。今年の夏休みはもうすぐ終わります。また、新たなボーディングスクール生活が始まります。その喧騒と多忙な学校生活のなかで、留学生たちは、どうしたら現地生徒に追いつけるだけの読み書きを中心とした英語力を伸ばすことができるかを、危機感をもって日々考えて実践することになります。