#3 留学初年度後半-教育のグランドデザイン
<前日のブログに続きます>
留学して半年ほど過ぎると、親子ともに安定期に入ります。サマースクールを経験し新学期が9月から始まり、11月末の感謝祭を乗り越える頃から年末の冬休みに帰国するまでには、生活英語については、かなりの伸びが見られます。
サマースクール開始の英語力がゼロに近い状態から比べると格段の変化です。
ウィークデーの学校生活のパターンに十分に慣れ、週末の使い方や自分がすべきことの選択もできるようにもなります。この時こそ、留学2年目以降のプランを親子でデザインする時期です。
アメリカのボーディングスクールは9年生(日本の中学3年生)から12年生までがハイスクールの学年とされています。日本からの留学生で英語力が不十分とみなされれば、一学年落として入学し、その年は英語力の強化に励むことになります。この時期こそ、英語力のみならず自己管理力や将来のプランニングを身に着ける絶好の機会になります。
TOEFL、SATなど英語力を計るための実力試験に対して、この時期から具体的に取り組むことで、留学生として独自の学習カリキュラムを「自ら」で作成するのです。そうすることで、休み期間が日本の学校の倍はあると思われるボーディングスクールの1年間を有効活用することができます。
特に3か月にわたる夏休み期間が留学生たちの学習的成果を生み出すために重要です。六月から8月にかけて、勉強漬けである必要はありませんが、留学生がこの期間にやるべきことは、英語の読み、書き力の強化ということは、火を見るよりも明らかなことです。
ボーディングスクールの夏休みは、学年の変わり目ですから、日本の夏休みのような宿題は出ません。その代わり、学年ごとに課題図書が示され、それを読むことが求められます。留学初年度の留学生に課題図書を原文で読破はとても難しいことですが、2年目であれば、何等かの工夫と努力によってそれは達成できるはずです。
それうすることで、ようやく現地生徒と学習的足並みを揃えることができるわけです。
つづく