#4 英文の構造-留学生のための英語学習
<金曜日のブログに続きます>
留学して英語が話せるようになった、しかし読む力はまだ十分ではない場合の英語学習について述べています。
読む力を伸ばすためには、文法の学習が効果的であることを先週のブログで述べました。英語の文章の構造を知ることで、読む力は必ず伸びます。
英語の文型は5つあることは、中学、高校生は知識として知っています。しかし、なぜそれを学ぶのか、その活用方法を知っている人は実に少ないと思います。留学をするとその大切さを知ることになります。なぜならば、留学生は好むと好まざるとにかかわらず、かなりの量の英文を読まされることになるからです。
最初から英文がネイティブ並みに読める中学、高校留学生はとても少ないですから、彼らはどうしたら大量の英文を読めるようになるのかを模索することになります。その最も有効な方法が英文法を理解することです。
いくら長い文章でも、その構造が理解できれば、納得できる解釈が出来ます。それを1年間の留学生活で得た感覚的英語力だけで行うことは、不可能ではないもののかなり難しいといえるでしょう。
中学、高校留学生は、今まで繰り返して述べていますが、1年たてば生活英語では困らないようになります。しかし、その英語力が文章理解に通じるかというと答えはNOです。それでも心理的には英語が理解できると留学生は思い込んでいますから、自己流で長文解釈をすることになります。
このような学習方法では、読解力の伸びは極めて緩慢になります。そして、大学進学においても良い影響はありません。
日本からの留学1年生に共通しているのは、語彙力のなさ、英語構造の不理解、
想像力の逞しさ、瞬間的判断力の良さなどです。留学1年目で冷静に自分を見つめどうしたらいいのかを判断できる生徒は必ず伸びます。
私は生徒たちに英文法を学ぶことを勧めるのに、家づくりの比喩を使います。
家は骨組みがしっかりしていなければ成り立ちません。いかに良い応接セットがあっても、豪華な玄関であっても、安眠できるベッドがあっても、梁が脆弱であればその豪華さは、多少の雨風でも一瞬にして崩れてしまいます。
留学一年生の英語読解力は、骨組みのしっかりしていない家そのものであることが多いのです。
つづく