ボーディングスクールへの電信送金
日本からアメリカ、ボーディングスクールへの授業料の支払いは国際間の電信送金で行うのが一般的ですが、アメリカではクレジットカードないしは小切手支払いが多く、振り込みは普及していません。
少し話題がそれますが、アメリカには自動振り込みというシステムはなく、毎月の支払は個人の小切手かクレジットカードです。
さて、国際間であっても海外から日本への電信送金は、簡単ですが、こちらからの電信送金は受け取り銀行の住所、swift code、ABAナンバーといった銀行固有の情報が必要になります。
受け取った側も誰が送ったかという情報が曖昧になることもあるようで、送金確認はつい2-3年前までは必須でした。
昨年あたりから、TABS系ボーディングスクールでは、電信送金の受け取りを第三者機関に任せるようになりました。生徒ひとり一人にIDナンバーが与えられて、その機関が入金を管理することで、煩雑だった国際電信送金管理を徹底しようとするものです。
健康管理についてもほとんどのボーディングスクールがMagnus Healthという第三者機関によってシステム管理がされるようになったのと同様、お金の管理も分業化が徹底されてきました。
入金管理を第三者機関に任せているのは、アメリカのTABS系ボーディングスクールに現在のところ限られています。お隣の国カナダにはMagnus HealthもFlywire(入金管理システム)もありません。もちろん、オーストラリア、ニュージーランド、イギリス、スイスのボーディングスクールもこのシステムは使っていません。
入金管理で驚くのは、その顧客サービスの良さです。質問は24/7(月曜から日曜まで24時間受付)で電話対応とチャットが可能です。送金日を延長したい場合は、日本時間のたとえば午後2時(現地午前1時)に電話してオペレータにIDナンバーを伝えれば、こちらの依頼通りの対処を瞬時にしてくれます。
入金管理システム(Flywire)は、これからMagnus Healthと同様により多くのボーディングスクールに採用されることでしょう。それによって、送る側も送られる側もより正確で確実な入金管理と出金管理が可能になります。
現在のところ、このシステムを使った日本からの電信送金には、初期の画面の操作が多少ややこしいところがありますが、一度学習すれば、あとは同じことの繰り返しですから問題ありません。また、わからないことは、その場でオペレータに聞けば明確に答えてくれます。
アメリカボーディングスクールの日本と比べるとかなり高額な授業料の中には、このようなインフラ整備に対する費用も含まれているわけですが、それでも年間7万ドルはかなり高額ですね。