#2 アメリカ大学への出願-TOEFL/SATについて
昨日のTOEFLの説明に続き、SAT(Scholastic Assessment Test)について考えます。
TOEFLが英語を母国語としない生徒のための英語力確認テストであるのに対し、SATは英語を母国語とする生徒のための学力査定試験です。その構成は、Reading、(65分/52問)Writing(35分/44問)、Math(80分/58問)、Essay(50分/1題)となっています。
この試験は、アメリカで開発されました。おおよその傾向として、日本人は数学については、ほぼ問題ありません。
英語は、それを母国語としている人のために作られていますから、高得点を挙げるためには、留学生の場合、徹底した準備が必要になります。特に、語彙については、普段の生活では使わないような単語が出題されますから、それらを暗記して覚えないことには、高得点は望めません。
また、Readingにおいても、その内容は簡単ではありませんから、問題の傾向と対策に慣れない限りは、やはり高得点は望めないでしょう。
SATはすべての大学が留学生に課している必須テストではありません。TOEFLのみでSATの提出を義務づけていない大学もあります。例外的にハーバード大学はSATスコア提出のみでTOEFLの結果は不要です。アイビーリーグ校においては、英語はできていて当たり前ですから、アメリカ人志願者とほぼ同等に英語力、学力が計られるということになります。
SATは英語、数学以外にSubject Testと呼ばれる分野別試験があります。英語(文学などを専攻する生徒のための試験)、歴史、社会学、数学(より高度な知識を求められる分野に出願する生徒のためのもの)、自然科学、語学(外国語)の5つの分野、20科目です。
出願大学の専攻分野によって、SATの基本テスト以外にこのSubject Testを受けることが指定される場合があります。たとえば、理数系の専攻であれば、その学部は数学のSubject Testのスコアを要求するでしょうし、史学科であれば、歴史のSubject Testが必要となります。
ボーディングスクールでの留学生活をたとえば3年で終えると考えると、最後の年は、9月から受験準備が本格化されますから、受験活動プラス学校生活となります。当然、ゆっくり時間をかけてSATの勉強をすることはできないでしょう。その前のジュニアの時期がその対策に充てられてしかるべきですが、学校での通常授業の結果もしっかり問われるのがアメリカ大学受験ですから、学校生活が始まれば、SAT学習のために割ける時間は限られてしまいます。
留学すると決めた時から、SAT対策も視野にいれて3年間の学習計画を立てることが、大学進学への理想的な準備となります。