授業料の支払い―ボーディングスクール
アメリカボーディングスクールの合格発表は3月上旬です。合格通知後に入学を決定したら、契約書にサインをして返信し、授業の10%程度の金額を学校に支払うことで、受け入れが確定します。
授業料および学校経費の支払いは、第三者機関に対して行うようになりまた。Smart Tuition Payment、Flywireなどと呼ばれている第三者機関はここ五年間にTABS加盟の200校あまりのボーディングスクールのうち、半数以上の学校に普及しました。
普及当初は、良くあることですが、外国からのドル送金に対応していないケースもありましたが、今は外国からの現地通貨をドルに換えて送金することができるようになりました。
アメリカ社会の支払い習慣は、小切手であり電信送金ではありません。したがって、電信送金のための合理的なシステム、たとえば支店名などが整理されていないので、受ける側の銀行、および学校経理部門でトラブルが絶えなかったのではないかと思います。
それを解消するために、第三者機関に授業料の受け入れをすべて任せるという結果になったと思われます。
この受け入れ期間は学校の経理部門と連携することで、入金先を明確に把握することができ、学校への直接送金に時に見られた「送金元不明」という悩みから解放されることになったと思います。
送る側からすると、今までにはないアカウントの作成、IDやパスワードの管理、そして送金するまでの手続きの複雑化など、電信送金に慣れている国としては、このシステムを使うメリットはありません。
しかしながら、このシステムが廃止され、以前のような直接電信送金に戻ることはおそらくないと思います。
このシステムは現在のところ、アメリカボーディングスクールに限られています。お隣のカナダにおいては、電信送金もさらには、健康管理(マグナスヘルス)も以前と変わりありません。カナダのボーディングスクール関係者は、Smart Tuition、Flywire、Magnus Healthといった名称すら知らないと思います。もちろん、イギリス、スイス、ニュージーランド、オーストラリアなどの英語圏の国も同様です。
授業料管理に間違いがあってはなりません。その管理がずさんであれば、学校の品位が問われます。それ故に、あえて第三者機関による管理を採用したのですが、サービスという面においては、向上しました。
驚くことに、Flywireは24/7(トゥウェンティーフォーセブン:週7日間、24時間対応)なのです。日本からいつ電話をしても、機械でなくオペレータが応えてくれます。
一般にアメリカボーディングスクールの授業料の支払い期限は、一括の場合7月1日ですが、これから送金トラブルは格段に減っていくことでしょう。