サマースクール―夏休みの最大活用
<前日のブログに続きます>
渡航を控え、留学準備のための学習、その優先順位は読むこと、そして書くことにあると思います。話すことと聞くことは、現地で学ぶようにします。
サマースクールのあるボーディングスクールに行く場合は、サマースクールに出席するよう強く求められます。3週間から5週間の範囲で行われるサマースクールは午前中の3時間程度が英語学習、午後の時間がアクティビティーになります。日本の予備校や塾の夏期講習と異なり、日の出から日没まで徹底学習ということは英語圏の学校においては、あり得ないことです。
留学初年度の場合、サマースクールはとても有益です。読み書きが留学生にとって最大のテーマであることは、サマースクールにおいても変わりませんが、それに加えて、初めての英語での生活では、言葉に慣れることも必要です。
留学初期の段階で留学生が陥る問題は、「これを言ったらまずいのではないか」、「どのように伝えたらよいかわからない」という彼らのこころのなかでの葛藤です。自身の精神的イライラに加えて、サマースクールへの参加者の半分以上がアジア系であること、先生やスタッフが困っている生徒に対して、それほど気を遣ってくれないことなどから、異文化に対して漠然とした違和感を覚え、更にそれが不信感に発展していくことも時としては見られます。
サマースクールの参加者がどこから来ていようと、先生やスタッフに気遣いが見られなくても、日常はすべて英語であり、そのコミュニケーションは変化しません。日本に比べれば肩身の狭い思いでしょうが、最初のカルチャーショックは、留学生たちに異文化とは何かという哲学的思考を良くすることを促します。
結論を出す頃は、サマースクールを終えて帰国になる時期かもしれませんが、彼らなりの異文化のかたちを学べたことは、最大の成果といえるでしょう。
サマースクールでの経験をもとにして、新学期からモーレツに学習と学校活動に専心できれば、初年度の環境に慣れるという目標は、半分以上が達成されたと考えられます。