#5 インタビューとボーディングスクール教育
<昨日のブログに続きます>
ボーディングスクールのインタビュー、その内容の日本の面接との違いに驚いた方もたくさんいると思います。しかし、良く考えてみると、インタビューだけではなく、ボーディングスクールの教育そのものが日本とは全く別のものであることも事実です。
ボーディングスクールについては、1クラス15名程度の少人数クラス、クラス編成の仕方、能力別クラスの考え方(特進クラスはありません)、体育に対する考え方(放課後スポーツ活動は必須です)、音楽・芸術に関する授業編成(ミュージカル、コンサート、演劇などの定期発表等)、社会活動(海外遠征あり)、週末の使い方、そして授業以外の勉強についての対応など、ボーディングスクールの教育から日本からの留学生が受ける学校という異文化の衝撃はとても激しく、多岐に及びます。
この学校文化を支えている根本には、欧米特有の社会、文化ですが、その上に積み重なっている生徒個々に対する尊重こそが、ボーディングスクールの歴史と伝統の基礎といえると思います。
入試の中でインタビューという項目を決して外さないボーディングスクールですから、出願する生徒たちも、その重要性を十分に認識しないといけません。そして、それに対する対応、対処については、できることであれば人に答えを教えられるというよりも、インタビューの主旨を理解して、自分で作り出すという気概がほしいと思います。
繰り返しますが、ボーディングスクールは「あなた」を知りたがっています。試験の点数以外の「あなた」をです。そのあなたが大切にしているものを、ボーディングスクールのスタッフももちろん大切にしたいと考えています。それだけではありません。それをはぐくみ、伸ばし、さらにそれから何か新しいものを生み出すためにあなたを助けたいのです。
だから、締めくくりとしてDo you have any questions?と聞かれたら、Noはアドミッションスタッフにとって興ざめなのではないかと思うのです。インタビューでうまくいくということは、完全に質問に答える、上手に答えるということよりも、相手とのコミュニケーションが楽しいものであったかどうかのほうが問題なのです。それ故に、あえて彼らは複数でインタビューを行わないのではないでしょうか。
これからボーディングスクールに出願する人たちにインタビューの心得が少しでも参考になれば幸いに思います