帰国生から聞くボーディングスクールの授業
授業は楽しいというのが冬休みに帰国した留学生のボーディングスクールに対する感想です。何がどのように楽しいのかを更に聞くと、日本の授業との対比が出てきます。すなわち、日本ではおおよその授業が先生の話を聞くかあるいは、ボードに書かれたことをノートに写すかなので、眠くなってしまうと留学生たちは言います。
「授業中の居眠りは許されないでしょう」というと、多くの日本の生徒は眠りのテクニックを身に着けていて、先生に気付かれることなく眠れるそうです。
なせボーディングスクールの授業は、眠る必要がないほど楽しいかというと、生徒が発言をする機会が多いからと留学生たちは口を揃えて言います。確かに、一クラスが10名から15名くらいの人数であれば、それも可能なことでしょう。また、授業の内容が「覚える」ということよりも「考える」ことに集約されている点も生徒が眠らない要素になっていると思います。
理科の授業では、実験が多いことも多くの留学生が日本の学校との違いとして指摘するところです。試してみるということの実践は、単なる文字情報の知識とは違って、生徒の興味をそそり、考えることを助長することに大いに役立つと思います。
挑戦してみるということが無理なく行われるのもボーディングスクールの特徴と言えます。たとえば、ある生徒はバイオリンをボーディングスクールで始めたそうです。日本では、学校の音楽授業の一環としてバイオリンを練習した程度だそうですから、初心者としてそれを始めたと言えます。そして来年の9月からの新学期には学校のオーケストラのメンバーになるというのです。
また、スポーツ活動においては、陸上のロングジャンプ、すなわち走り幅跳びにも挑戦しているそうです。音楽、芸術、スポーツ、そしてその他の社会活動などに挑戦する機会が数多くあるのもボーディングスクールの特徴と言えると思います。
ボーディングスクールの授業は、生徒の積極参加によって構成されていると言えますが、積極的に参加できるための準備がすなわち宿題として各自に課せられるわけですから、彼らの日常はとても忙しいものになります。一日の時間をうまく使わないと、授業への参加がままならなくなります。そうすると、自然と定期テストや小テストの結果も芳しくなくなります。
そのようなならないためにも、あくまでも授業は楽しく、興味深くあることを常にボーディングスクールの先生たちは考えていると思います。