アメリカ、バーモント州、St Johnsbury Academy訪問
一昨日の日曜コラムで学校訪問は、同じ学校を年に数回訪問してもその都度、新たな発見があることを述べました。今回訪問したSt Johnsbury Academyですが、確かに新たな発見がたくさんありました。
第一に、30年にも及ぶ旧知の仲である副校長兼、アドミッションの総責任者でもあるJack Cummingさんがいませんでした。そればかりか、この学校で、私の連絡窓口となっているKendraさんも今、日本にいるのです。さらには、Director of AdmissionのNicoleさんもなんとロシアに行っているとのことです。新学期が始まり、生徒募集活動が一番活性化している今、アドミッションオフィスの人たちの1年で最も忙しい時期に入っているのでしょう。
それでも、この学校には、たくさんのアドミッション協力スタッフがいます。今日の案内役はTammi Cadyさん、1988年のこの学校の卒業生で、学校の発展に尽くすDevelopment and Alumni Relationsという部署の責任者です。彼女の両親も、彼女のお子さんたちもすべてこの学校の卒業生という家族の背景がある人でした。
この学校の総生徒数はTABSのデータによると941名、寮生が240名、通いの生徒が701名です。学年は9年生から12年生ですが、ボーディングスクールの中でもマンモス校であるがゆえに多彩で多様な選択科目を取ることができ、なおかつすべての教科が半年で完結するセメスター制を採用している学校です。
そのために、たとえば数学が得意な生徒は代数学Iを前期で取り、先生が認めれば本来であれば通常1年かけて代数学IIを取りますが、それが半年でできることになります。もちろん、それは必須ではなく、あくまでも選択クラスが多いために多様なカリキュラムを構成できるということに他なりません。それすなわち、大学での科目履修に近いものです。
Tammiさんの計らいで、午後3時に授業を終了した2人の日本人留学生からゆっくりとこの学校のことについて、ざっくばらんに語ってもらいました。
二人とも12年生であり、来年の6月にこの学校を終了します。そのうちの一人は、入学当初のTOEFLは30点、英語力が不足しているので、入学学年を一つ下げて10年生からこの学校での生活を始めたそうです。1年後になんと彼はTOEFL80点を達成したそうです。これは、驚異的な伸びです。一般的には留学一年後の平均的TOEFL点数は50店前後ですから、かれはそれを30ポイントも上回ったことになります。
その要因について彼は、少人数クラスと先生、スタッフの丁寧な留学生サポートにあると言います。留学2年を終えて、現在大学進学の準備真っ最中である彼の現在のTOEFLは100点だそうですが、英語力に関しては、申し分のない点数と言えるでしょう。
これは、私にとって、日本からの留学生の現実として、新たなる発見でした。
つづく