日曜コラム 豊かさについて
スイス学校訪問に同行し、ご家族のご厚意で5つ星ホテル、
ルガノプリンシペレオポルドに2泊しました。
一年に10回ほど海外渡航しますが、五つ星ホテルは泊まりません。
今回のホテルは、私自身にとり豊かさについて、
考えることについてとてもいい経験になりました。
皆さんは豊かさについてどのように考えますか。
私は、豊かさとは、すべてをありのままに受け入れるこころにあると思います。
豊かであることは、物理的、精神的な意味があると思います。
物理的に豊かであっても、精神的に豊かでないと文字通り
「豊か」とは言えないと思います。
現状に満足が出来ないゆえに、常に物理的な欲求のみを目指せば、
誰の目にもそのような人は豊かには見えないと思います。
今回、宿泊したホテルは五つ星ホテルだそうですが、
その豊かさを私はホテルの豪華さもさることながら、行き届いた配慮に感じました。
ルガノ湖とその街を見下ろし、高くはありませんが、眼前に山々を眺望できる
その景観はリゾートを感じさせ、こころも体もくつろぎます。
ホテルに備えられたバーやレストランの調度や料理もさすが五つ星と思います。
そして、その物理的個性と特性を最大限に生かしているのが、人です。
レセプションやレストランの人々は、笑顔が自然でフレンドリーです。
高級だから、五つ星だからということの偉そうな態度は全く感じません。
また、どのようなお客さんにも対等に親切であると感じました。
朝食のビュッフェ、昼食と夕食のウェイター諸氏はよく気づきそして働きます。
たとえば、サラダを注文すると、ドレッシングを目の前で混ぜてくれます。
ロブスター料理などは、「これを使います」と料理前のエビを見せにやってきます。
ランチやディナーのワインの選定など、彼らにお任せで間違えがありません。
アメリカでは、ハウスワインでも3-4種類の銘柄が問われますが、
スイスではウェイターが勝手にハウスワインをボトルで持参してくれます。
もし、自分で選択したければ、グラスでもその品種を指定すれいいようです。
通常はハウスにお任せというのが、日本人の感性には合っていると思います。
豊かさは、安心、安全、そしてこころの安らぎを提供してくれる人によって
作られ、彼らはその環境の良さを最大限に生かせる人だということを
感じさせられました。
それゆえに、すべてを受け入れられる。
このホテルはそのようなホスピタリティーの精神をさりげなく、自然に
そこに泊まる人たちに感じさせてくれる場所でした。