留学コンシェルジュ

#2 留学生たちの今 - 留学から現在まで

<前日のブログに続きます>
先日紹介した27年ほど前にお世話した生徒さん、私の意識のなかでは、180cmを超える大柄でスポーツの得意な若者なのですが、現在は立派な社会人です。彼をT氏と呼ぶことにします。私はT氏に箇条書きでももちろん構わないので、今日の話のトピックをメールしてくれませんかと尋ねました。すると、翌日、T氏は6枚ほどの自己紹介のファイルを送ってきてくれました。そのファイルをもとに、彼の留学からの足跡をご紹介します。
T氏の留学から現在まで:
1989年7月 留学開始
1992年6月 アーカンソー州の私立高校を卒業
1992年9月 同州の大学に進学
1996年6月 大学を卒業
1996年7月 日本に帰国
1996年8月 東京の外資系車販売会社でアルバイト開始
1997年7月 大学院留学のため再度渡航
1998年5月 サウスカロライナ州にて日本企業現地法人に通訳となる
2000年3月 通訳(アルバイト)から正社員となる
2003年11月 北米本社勤務となる
2009年3月 帰国、日本の本社入社 現在に至る
T氏は大の車好きで、留学してアメリカ滞在中にレースなども体験しています。留学を終えて、日本に帰国したときはバブルが崩壊して自分が望む仕事が見つからなかったそうです。そこで彼は、外資系自動車販売店でアルバイトを始めました。
ボスはイギリス人、ナンバー2がアメリカ人、それ以外はすべて日本人の社員だったそうですが、アルバイトの彼に与えられた仕事は車を磨くことだったそうです。ほどなくして、彼のボスは彼が英語を普通に話すことと、その学歴に驚き、異例の抜擢し、そこで彼はナンバー3となります。しかし、その会社がより大きな外資系企業に買収されることをボスは彼に告げます。会社は小さいけれども信頼できる上司に恵まれた彼は、不況、就職難とはいえ、日本で新たな道を見出すことに少し手ごたえを感じたようですが、これを機に、アメリカに大学院留学して、国際関係論を学びます。
大学を卒業した時点で、経済的な自立も自覚したT氏は、大学院に通いながら日本の大手企業の現地会社に通訳のアルバイトとして働くことになります。
就労時に、企業側の採用担当者から、「正社員の道はない」と言われたT氏は、チャレンジ精神に燃えたそうです。
学校と通訳、そして夜は翻訳の仕事もこなすなど、T氏は仕事と学業に専念します。結果として、アメリカでその企業の正社員となります。そして、永住権申請を考えるまでになります。ところが9-11事件以降永住権枠も狭められ、弁護士から永住権取得確率の低さを指摘されて、永住権申請を断念、帰国を決断します。
つづく

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