留学コンシェルジュ

#3 ホームステイから寮に 

<昨日のブログに続きます>
留学生が個々に体験する現地での出来事に、将来のグローバリゼーションというとてつもなく大きなコンセプトに対する対応の芽があるというのが前日のブログのまとめで、一例としてホームステイを変える決断をしたある留学生について述べました。
その生徒は、「自分の要望を伝えてもたやすく忘れられる。待っていても何も始まらない。それならば自分でやるしかない。」と私とスカイプで話しをしたときに言いました。
今回のホームステイを変えてほしいという学校に対するリクエストは、例外的に担当者がすぐに動き、更に結果として引っ越し先は新たなホームステイではなくて寮となりました。昨年、本人が寮を希望した時は、満室のため入寮できずにホームステイとなったのですが、この一週間ほどで本人の住環境は劇的に変化しました。
ものごとが急激に変化するとき、それに必要な手続きは後回しになります。このケースもまさにその典型で、寮に空きがあることが確認でき、留学生担当者はその確保を優先し、ペーパーワークはそれからということになりました。
私はこの留学生のホストファミリーを訪問したことがあります。半日ほど、ホストファーザーが自分の生まれ故郷のダニーデンを観光案内してくれました。母校のオタゴ大学、自然のなかに作られた植物園、世界一長く急な坂道、街を俯瞰できる山頂など、半日ほどのダニーデン観光はとても興味深いものでした。
ホストの家に戻ると、屋外での昼食が用意されていて、サーモン、ローストビーフ、チーズ、パン、そしてワインという豊かなメニューでした。ホストファミリーとしては、問題ないと思いました。
しかしながら、家族内の状況や、それぞれの性格までは容易に理解できるものではありません。したがって、留学生は自らの判断で自主的に行動することが、長い留学生活において必須とります。
留学生がホストを変えるその決断は、本人以外にはできません。たとえその理由がどのようなものであっても、説明責任は本人にあります。
英語圏においては、「口よりも手のほうが早い」ということが、いえるのではないかと思います。ホストファミリーを変えることに対しても、変える理由をあれこれと考えるよりも、「変えたい」と言ってみて、そこからすべてが始まると考えたほうが、結局は良い結果を生み出すように思います。
ホストファミリーを変えるということを例に取りましたが、ルームメイトを変えることもしかりです。留学においては、今までの概念にとらわれずに、行動してみることが、事態を打破する大きな手段になると思います。

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