日曜コラム 厳冬のボーディングスクール―留学生たち
<木曜日のブログに続きます>
人間としてたくましくなった留学生についてその本質を再考しました
問題解決力、自己表現、自主性などを彼らがなぜ新たな環境で
獲得することができるかを徹底的に突き詰めていくと
行き着くところは積極思考になるのではないかと思います
積極思考をするには良いところを活かす
悪いところに集中しない
人と自分の関係について考える
感謝の気持ちを持つことに気付く
目標を恒に持つ
といった意識に徹するように思います
それらを日本の学校生活で習得できないかどうかは定かではありませんが
留学という状況がそれらを生み出す環境に適していることは事実です
留学生たちと話せば話すほど私は上記の意識を確信します
ある留学生はボーディングスクールが自由に
やりたいことをやらせてくれるといいました
自分の意思さえあれば試験への再チャレンジやわからないところへの
徹底質問ができると言った留学生もいます
確かに日本の学校生活では考えられないことが
ボーディングスクールでは起こります
それに気付けるかどうか、留学生の人間力が試されるところです
ドラッグフリー、アルコールフリーという学校はないと留学生は言います
実際にそれらに手を出して退学になる生徒はおそらく全校生徒のうち
0.5%~1%程度いると思います
しかしたくましくなった留学生でそのような問題を起こす生徒は
極めて稀なのが現実です
どうしてか、それは根本的に親に対して感謝しているからに他なりません
留学できたのは親のおかげなのだと彼らが気付けば、
学校を去らねばならない規則違反を犯すはずもありません
それが大人になるということではないかと私は思います
人の成長とは学業成績だけで判断できるものではありません
留学生の異文化体験はそれを証明してくれます
教育の在り方は社会の在り方同様刻々と変化する
留学生たちはそれをボーディングスクールで学びます
また、教育の普遍的要素も当然、体感することになります
結果として自分にとって最適な教育は結局自分で探すのだということに
到達するように思います
教育とは自らを創造するための手段だったと
彼らはきっと大人になってから気づくように思います