#5 さらに英語力を伸ばすために - 作文について
<昨日のブログに続きます>
「英語力を伸ばす」というテーマも5回目になりました。昨日の発想を変えるこということについて、より踏み込んで考えてみたいと思います。
第一に模範解答はないということです。日本式のテストでは、いずれの問題も正解がありますが、ボーディングスクールの入試はそもそもそれぞれの学校で行う試験が存在しません。留学生に課せられる試験は、TOEFLJunior、TOEFL、SSATですが、すべての学校がこれらのテスト結果を要求しているわけではありません。すなわち、試験による極めて限定的な学業による本人評価よりも本人の考え方、成績、文章作成力などを総合的に判断されるということになります。
ボーディングスクールのStudent Questionnaireに関する限り、オピニオン作文である必要は全くありません。
第二に独自の視点を持つことです。たとえば、Student Questionnaireの最後の質問肢に「あなたが最も尊敬する人について書け」があります。ある生徒は、この質問に対して、「私が最も尊敬できるのは自分自身です」としました。一瞬、ドキッとさせるトピックセンテンスですが、この次に、自分で自分が尊敬できるのは、周囲に人たちのおかげだと続きます。更に、その人たちに感謝する具体例が述べられています。このようなしなやかな発想をボーディングスクールのアドミッションスタッフはとても歓迎します。
第三にボーディングスクールのアドミッションプロセスは、日本の試験方式と違って出願から結果までに半年以上かかる長期になるということです。出願で求められることは、すべて公開されていますから、ボーディングスクール入学を望む生徒は自分が決意したときから入試の準備が始められます。
学校活動、スポーツ、音楽、芸術、ボランティア活動など、未経験であるならば、出願をスタートしてからどれかに取り組み、それにフォーカスをあてて作文をすることもできます。
すなわち、今までに「やったことがない」のであれば、これから「始める」と発想すればいいのです。
ボーディングスクールのインタビューでは、かならず入学して何をしたいのかを聞かれます。日本式に考えれば、「本音と建て前」的発想から、模範解答が用意され無難な受け答えが準備されるのでしょうが、英語での受け答えとなると、周到な準備などできないのが現実です。やったことがなくても、これから始めるという姿勢をボーディングスクールはとても大切にします。そして、始める機会をそこで学ぶ生徒たちに与えてくれます。
英語力を伸ばすために、英語圏の発想、着想を理解して、今までのものに付け加えることで、その表現力と範囲を広げることができると思います。もちろん、そのためには、ボキャブラリーや英語知識も必要ですが、すべてを動かすエネルギーは、あなた自身の留学にかける意欲とその思いから生まれます。
夏休みが終えると、新たな学年のアドミッションがスタートします。