#3 さらに英語力を伸ばす - 作文について
<昨日のブログに続きます>
作文は、生徒たちにとって手間のかかる作業です。正解、不正解がなく、先生も点数評価が難しいので、日本の中等教育においては、アメリカよりも作文に対する重要度は低いのではないかと思います。しかし、高等教育から社会に移行するにつれて、その重要性は増していきます。そのような現実を踏まえて、評価が難しいということも理解したうえで、アメリカの場合、TOEFL、SATなどの英語力を計る試験に作文が導入されています。
その内容をTABSのボーディングスクール共通願書、志願者に対する質問(student questionnaire)を例にとって考えてみたいと思います。それは下記、7つの質問によって構成されています。参考までに、
SSATのオンライン出願には下記のうち2番目と4番目の質問がありません。
1. List and describe your level of interest and participation in school activities (school, volunteer groups, athletics, music, etc.). List any awards or honors you received in the past two years. Include an activities sheet if available.
2. 2. List and describe your level of interest and participation in summer activities. (I.e., camps, jobs, travel, etc.)
3. List and describe your level of interest and participation in hobbies, activities, and groups not associated with school. List any awards or honors you received in the past two years.
4. Why are you applying to boarding school and what do you hope to gain from attending one?
5. What reading have you enjoyed most in the past year?
6. What else would you like us to know about you?
7. Please choose one of these statements and then write a 250-500 word response to it. Use additional sheets if necessary.
7a. Describe a person you admire or who has influenced you a great deal. 7b. What makes you the interesting person that you are? (Be sure to include the qualities you like best about yourself.)
7c. Explain the impact of an event or activity that has created a change in your life or in your way of thinking.
上記質問事項全体を見渡すと、いかにボーディングスクールが出願者のことを知りたがっているかが良くわかります。質問事項1から3までは、出願者の興味、趣味、学業および学校生活のなかでの実績についての質問です。4番目の質問で核心に入って行き、5、6、7ううで個人の考え方を幅広く知れるような質問内容になっています。
1から3の質問事項においては、日本人生徒の場合、ほとんどの生徒が「うーん・・・」と考え込んでしまい、無言になり、さらに空間を見つめるか、あるいはうつむいたままで、回答に窮してしまいます。「賞などもらったことない」というのがおおよその生徒の現実であり、そこで思考が停止してしまうのではないかと思います。しかし、最初の質問は、「学校活動において、あなたの参加程度と興味深さについてリストを挙げて述べよ」と言っているのですから、その次の「過去2年間での賞について挙げよ」という項目は、ことさらリストアップできなくても、学校における活動であれば、自分のことについて十分に述べることが可能です。
要点は、それを自分が熱意をもって表現できるかどうかです。
つづく