#1 使える英語力を身に着ける
使える英語力を身に着けるために、最も必要なことは、英語を使ってみる機会を増やすことだと思います。英語がどのように機能し相手とのコミュニケーションが可能になるのか、それを使ってみるまで外国語の大切さを自分に納得させ、理解させることは難しいと思います。
学習という視点ではなく、異文化をなるべく早く体験すること。それが英語をコミュニケーションの道具として身に着ける第一歩ではないでしょうか。そこから、さらに英語に親しみ、より使うことでさらに高度なステップに進むことができます。
そのためには、サマースクールやサマーキャンプなどが有効な体験となります。また、冬休みを除けば、英語圏の国々の中には、1日学校体験を受け入れてくれる学校もあります。
ボーディングスクールでの外国語学習を例に取ると、スペイン語やフランス語などの学習においては、先生は授業でなるべく英語を使わないようにしています。そして、生徒に日常で必要な言葉を覚えさせることに熱心に取り組んでいます。さらに2年間の外国語学習のなかで、その国への訪問もオプションで組み込まれています。スペイン語やフランス語は英語との言葉の共通点もあり、生活文化もある程度の共通点もあるのでしょうが、2年程度でそれらのクラスを履修した生徒は、生活するのに困らない程度の外国語力を身に着けます。
自分が覚えようとしている言葉への親近感と必然性さえあれば、1年という期間でかなり上達することは、中学、高校への留学生の実際を考えれば明確なことです。最初の3か月間くらいは、異文化適応のためかなり留学生活は混沌とし、また学習も日本式とは全く違うために戸惑の連続ですが、この期間を乗り越えることで、留学して半年くらいから生活に慣れると、生活のなかで言葉には不自由することがなくなります。
これからの時代、英語を使えることが、どれだけ社会のニーズに組み込まれるかは、選択する職種によって異なるでしょうが、教養として身に着ける以上に、社会に出てから使える道具であることは間違えないと思います。
その身に着け方を工夫すれば、英語を嫌いになることなく、また無理を強いられることもなく、必要なだけ英語を学習できる機会が今の世の中にはあると思います。