#3 Phillips Exeter元校長の日本公演
<前日のブログに続きます>
成績とSATに続き、留学生にとってアメリカの大学入試に欠かせないTOEFLについて考えてみたいと思います。
TOEFLは基本的には、大学入学のための留学生の英語力を計るための試験です。60年代半ばにアメリカで導入されました。リスニング、文法及び語彙、英文読解の3つのパートで構成されすべて四択問題でした。
このTOEFLの原型は、暗記問題が多く、読み書きそして考える力が重視されるアメリカの大学で必要な英語力を計る試験として問題があったために、暗記問題を減らし、より長文を理解し、内容をまとめるということに重点を置くとともに、話すこと、書くことにも要求される現在のIBT(Internet Based TOEFL)に変化しています。
TOEFLはあくまでも大学で必要とされる英語力を計るためのテストです。TOEFLの点数を上げる目的の勉強は実は、けっして楽しいものではありません。なぜならば、自分がの専攻とは関係なく、TOEFLのために英文を読まなければならず、スピーキングやライティングについても、自分が興味を持ち、より調べてみたり、より追求したりするというのではなく、TOEFLの点数を上げるために、自分の思考とは無関係に問題に取り組まなければならないからです。
中学で留学した生徒が高校進学する際に、ランク4以上のボーディングスクールに入学するために、TOEFLの高得点は必須となります。現在のTOEFLは120点満点ですが、たとえばテンスクールズに入学するためには100点以上が基本となります。
中学校からの留学生は、7年生から9年生の12月まで、すなわち2年と4か月くらいの間に60点から80点くらいの点数を自然に取るようになります。日々、各クラスでの勉強、さらに宿題や課題を毎日こなし、英語だけの世界で暮らしているわけですから、そのレベルまでは到達できるのです。
問題は、100点を達成するためあと20点余りの実力をどのように身につけるかということです。
そこでExeter Academyのもと校長Thomas Hassan氏のスピーチの要点を再度思い起こしてみます。彼は、留学生のための具体的な大学進学のための対策を考えて講演をしていないと思います。その理由は、TOEFLに対する説明が彼のスピーチの概要に含まれていないからです。
その内容は、おそらく、今まで数十回、あるいはそれ以上、いろいろな場所で、いろいろなリスナーに向かって行ったスピーチとほぼ同じものと思います。それが成り立つ理由は、Exeter Academyで学んでいる生徒は、SATやTOEFLなどの対策は学校側がしなくてもおのずとできてしまっているからです。
つづく