#2 ボーディングスクール受験-学力テストの評価について
<先週木曜日のブログに続きます>
試験の結果がほぼすべての日本の受験に比べて、アメリカボーディングスクールの受験での学力テストの評価は極めて低いといえます。TOEFLのスコアで日本の大学の特別枠受験(海外等で後期中等教育を終了した生徒のための試験)合否予測がおおよそできるのに対して、ボーディングスクールにおいては、TOEFLの試験結果では到底、合否を判定することはできません。
ボーディングスクールにとっては、TOEFLで評価される英語力は、あくまでも受験生の英語力という部分のみを評価しているに過ぎません。もちろん、受験するボーディングスクールのレベルによって、自ずと要求されるTOEFLの範囲はありますが、彼らにとっては、それで受験生全体を評価するという発想はありません。
確かに、受験生ひとり一人が持っている個性や特性は、学力に反映されないものもたくさんあるはずです。それを追求するために彼らは、面接をとても大切に考えているのです。自分を表現するためのプレゼンテーション力、趣味、興味、好奇心などの対象に対する情熱や思い入れ、その他、個人的な能力や特質などを30-40分の面接でアドミッションスタッフは引き出そうと努力します。
学力本位の日本の受験であれば、受験生が集中すべきことは、勉強ということになりますから、その答えは極めて単純明快で疑問を挟む余地はありません。しかし、果たしてそれで、人が計られることがいいのでしょうか。
そのシンプルな結論をどうしても受け入れられない人はどうしたらいいのでしょうか。スポ―ツ、芸術、音楽、社会活動などに特化した後期中等機関や高等教育機関がないわけではありませんが、それらの分野で皆がプロフェッショナルになれるわけではありません。それでも納得のゆく人生を送るためには、やはり中等教育時代は総合的な評価のほうがその後の学校生活も順調に進めることが出来るように思います。
つづく