Phillips Exeter元校長、日本で語る
今年の2月14日、日曜日にアメリカ、テンスクールズのなかの一校、Phillips Exeter Academyの14代校長、Thomas E. Hassanによる講演が大手予備校主催により東京で行われました。その公演に出席された留学生のお母さんによると、応募者多数により、公演が実際に行われた教室での映像を他の3教室に開放したそうです。これからの教育の選択肢として海外の大学への進学の静かな関心の高まりを感じます。
講演のテーマは、
「ハーバード大学などの海外大学に入学するために必要な力;米国フィリップス・エクセター・アカデミーで行われている教育法など」
Hassan氏の公演の内容ですが、おおよそのところは、アメリカボーディングスクールが掲げているその教育の特徴を網羅していると思います。
Phillips Exeterといえば、アメリカのボーディングスクールのなかでもPhillips Academy, Andoverに続いて#2と言われている超難関のボーディングスクールです。アイビーリーグ校をはじめとする難関大学への顕著な進学実績を誇るPhillips Exeterの元校長のコメントをまとめてみます。
「高校での学業成績(オールA=オール5)と、SATの結果(2200以上、2400の満点に限りなく近い点数)だけでは、著名大学への合格を勝ち取るには不十分、学習外活動の顕著な実績が必要。スポーツに優れていて、実績があることが合格に結びつくこともあるが、それ以外の活動にも関心をもち才能を伸ばすことが重要。さらに誠実さ、協調性、思いやりの心のアピールができること」ということになります。
では、学習外での活動の顕著な実績とは何を指すのでしょうか。
誠実さ、協調性、思いやりの心などはどのようにしてアピールするのでしょうか。
Hassan氏の公演を聞いた留学に関心を持つ日本の家族は彼の内容に驚愕したことと思います。まず、日本の中学、高校の学習評価が相対から絶対に変化したと言いつつも日本では、オールAという生徒はクラスに一人か多くても3人程度でしょう。結局は相対評価時代と変わりません。そのなかで、オールAを達成することがいかに大変か想像に難くありません。
それだけでなくTOEFLでの高得点、SATでの高得点を達成したとしてもそれでもアメリカの難関大学への合格は不十分だとHassan氏は断言するのです。
おそらくHassan氏の公演を聞いた日本のご家族は、アメリカの難関大学への合格がどうすれば達成できるのか想像がつかなかったのではないかと思います。
つづく