日曜コラム 日本への訪問者
今週はニュージーランドにいます。
出張の朝、カナダからの「至急」メールがありました。
今日、春休みで帰国する生徒と一緒に日本に来る予定の生徒の親からでした。
そのお母さんは、旅行エージェントもしていて、いわば旅のプロですが、
自動翻訳機を使った数行の日本語メールは意味不明でした。
意味はわからなくても、そうしなければならない緊急性が
伴っていることはわかりました。
さっそくそのお母さんに電話すると、なんと予定したフライトに
息子さんだけ搭乗出来なかったというのです。
私のお世話する生徒とメキシコ人の友だちが飛行機に乗れて、
なぜ彼だけが乗れなかったのか。
航空会社はユナイテッドエアラインでした。
飛行機に乗れなかった生徒だけ、フライト予約をするのがかなり遅く、
そのためにユナイテッドの未成年者の単独搭乗、UM(Unaccompanied Minor)、
通称アナカンの規定が変わったために、彼だけがはじかれてしまったようです。
日本人未成年者が英語圏に学習目的で出ていくことに関しては、
出入国ともに各国の規定は把握していますが、
海外から日本にやってくる人に関しては、解りません。
そのいわば「落とし穴」にはまってしまった生徒にはI’m sorryとしかいえません。
今私にできること、それは1日遅れでも彼を無事に日本に入国するための
お手伝いをすることに他なりません。
早朝でしたが、私のお世話する生徒のお母さんに電話して、
出迎え人となる人のUM情報を確認して、再度カナダに電話しました。
これで1日遅れとなりましたが、彼はUAの国際線に
乗ることができるとのことでした。
東京で出迎えをしてくれることになったのは、私の担当ではない、
生徒のお母さんでした。
同じ学校の生徒であれば、その人のことは、学校に聞けば、
その緊急性故に、出迎え人の名前、住所、電話番号はわかりそうですが、
学校も休みなので、誰とも連絡を取ることができなかったそうです。
日本であれば、担任の先生の携帯に電話すれば、対処してくれそうですが、
英語圏では、休みと仕事日の区別が明確で、
休みは連絡網も機能しないことが、珍しくはないのです。
こんな時は日本の世話やきの精神がとてもありがたく感じます。
朝の緊急連絡に驚きましたが、30分ほどで対応が終わりました。
この日は、いつもと違って、運動に行く前に
メールチェックをしてよかったと思います。
成田空港に行きNZへと向かいます。