留学コンシェルジュ

#2 メンター制度について

<昨日のブログに続きます>
日本からの留学生にとって、メンターというボーディングスクールの制度がうまく使えないのは、英語力の問題というよりも、日本と英語圏の人間関係の認識の違いにあるように思います。
日本の学校の場合、基本的に教育は与えられるものと生徒たちは考えていると思います。覚えるべき教科書が与えられ、それに基づいて授業が行われ、先生が教科書の要点を解説します。更に試験に出る箇所をより詳しく学び、繰り返して参照するという方式に慣れてしまっている日本の生徒は、課題が与えられてそれについて調べたり(リサーチ)、考えたりすることに慣れていません。
この学校での習慣は課外の活動においても同様に見られていて、先輩にあたる人たちが後輩の世話をやく代わりに、後輩は先輩の指導やアドバイスに従うというのが、日本式メンターではないかと思います。
英語圏のメンターというのは、日本でいう先輩後輩関係ではありません。立場的には対等と言ってもよく、メンターにあたる人は、自分の持っている知識と経験から新入生にアドバイスをします。Do you have any questions?というのがメンターと新入生の関係の挨拶みたいなもので、Yes, I do. I have a question about・・・というようにコミュニケーションが進むのが、メンターにあたる人にとってもっとも自分の力を発揮しやすい状態なのだと思います。
助けは与えられるのではなく、こちらか求めるもの、そして求めなければ、与えられないということが、留学生に理解できたときに、メンター制度をもっとも上手に使うことができるのではないでしょうか。
留学生はいつでも何が自分にとって問題なのか、その問題をどのように解決するのが良いのかについて自問自答を繰り返し、自分自身を理解することで、メンターという制度を生かすことができると思います。
この問題解決のサイクルというのは、知識を増やすことだけに集中する勉強と違ってかなり汎用性の高い自己啓発になり、高等教育へと結びつけられると思います。
日本では、高校までは、教科書がありますが、ボーディングスクールには日本のような教科書はないといえます。できることであれば、教育のありかたの違いについて、メンターにあたる人と留学生が話し合えれば、現地への慣れも加速されると思います。
今までとは違う学校のり方に着目して、その素朴な疑問をメンターにぶつけることができれば、それは異文化理解の大きなステップアップとなると思います。

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