留学前、今だから出来ること。
引き続き、コロナ禍は世界中で様々な影響を与えています。ニュースなどを見ると連日のように新たな感染者数に心が揺さぶられている人も多いのではないでしょうか。
今日は私にとっての留学の師匠と呼べる方と久しぶりにお話をしましたが、その方の30年を超える留学コンサルタント人生においてもこのようなケースは今までに経験したことはなかった筈ですが、「これを好機として捉えるしかない」というその方からのメッセージは私自身、色々と考えさせられました。
今だから出来ること。
今留学が出来ないことでモヤモヤしている学生達には、今を好機として捉えるにはどうしたら良いのか? ぜひ、しっかりと考えてみてもらいたいと思います。
実際に私がサポートをしている学生達には具体的な作業として以下の事をするように勧めています。
・自分の事をよく知ること
・大きな声で話す習慣をつけること
・質問に対する答えを一言で済ませない習慣を作ること。
英語は?と思われるかもしれません。もちろん英語の勉強はとても重要ですが、上記の事が出来ないと勉強した英語を現地で上手く使いこなす事ができない可能性が高いです。
とても簡単なようなこの3つのTo Doですが、いざ「あなたの事を教えてください。」と質問をした時にスラスラと答えられる学生は10%に満たないと思います。勝手知ったる日本で暮らしていると改めて自分の事を紹介する場面に出くわすことは稀ですから、当然このような質問をされれば学生達は戸惑うしかありません、さらにそれが英語となればその難易度ははるかに高くなるでしょう。そしてこれが出来ないと、最初の数ヶ月、友人関係を作る絶好の機会を逃すことになり兼ねません。
最低でも3分間、自分の事をしっかりと日本語で語れるようになってほしいと思います。自分の事、家族の事、趣味、好きな科目、なんでも良いと思いますが、形式的な自己紹介にならないようにして下さい。例えば誰しも自分の好きな事については語る時には、率先して色々と話したい、もっともっと相手に知ってもらいたいという気持ちで話をすると思います。そんな自分にスイッチの入るネタを自分の自己紹介として盛り込んでみて下さい。自然とイキイキとした表情で自分の事を積極的に語りたいという気持ちになるはずです。
大きな声だ話す習慣をつける事。これは多くの留学前の段階の学生達に言える事ですが声が小さい子がとても多いです。友人同士であればまた別なのでしょうが、大人に対して、他人に対して話をする段階になると途端に声のボリュームが小さくなります。そのボリュームで英語を話しても相手に通じる英語を話すことはなかなか難しい。そして現地の人の聞き取れない時の反応は大体の場合、怪訝そうな顔になります。「この子、今なんて言ったんだろう?」という表情で見てきますから、その状況が読み込めずに、さらに緊張してしまって現地の人と話すことに対して気後れしてしまう子供が結構多くいます。これは時間と共にある程度解決する問題ですが、日本にいる段階で一段ボリュームの大きい声の発声練習をしておく事をお勧めします。そうすることで、英語の発音がクリアになり、また緊張していても早口にならずにしっかり、ゆっくり話すことが出来るようになります。英語の勉強の際には恥ずかしがらずに、自分の普段話す声の1.5倍くらいの声で誰に対しても話す訓練をすると良いでしょう。
最後に、特に男子生徒に多い印象ですが、質問に対する答えを「Yes, No,」だけで済ませてしまう習慣が我々日本人コミュニケーションにはとても多く見受けられます。英語圏のコミュニケーションはYes, No,の後にはWhy,その理由を明確に述べることがとても重要となります。仮に自分から答えなくても、相手からWhy?と返ってくるでしょう。 例えば「あなたは数学が好きですか?」と聞かれた時に「YES」と答えることはできると思いますが、Why?と聞かれたらあなたは直ぐに答えが出てきますか?
これは日本語でのコミュニケーションの時点で習慣化されていないと、なかなか即座にWhyに対して反応をする事は難しいはずです。家族との会話、友達との会話では必ずこのWhy?を意識して会話する事を習慣化づけてください。話し相手に対してWhyを投げ掛けることもとても良いテクニックです、これが出来ると話を自分からリードできるようになります。マンツーマン英会話が全盛の現代において、我々は相手にリードされながら話すことに慣れていますが、自ら相手をリードする会話術を体得出来れば、途端に留学中に英語を話す機会が倍増するといっても過言ではありません。
何度も言いますが、英語の勉強はとても重要です。それに加えて、同じくらい英語の勉強以外に自らが留学中に英語を話す機会を創出出来るような話術を磨く事については見逃されがちですが、実はとても重要な事なのです。そしてそれは日本にいながらにして、日本語で訓練ができる事なのです。
留学予定だったにも関わらず、今留学ができなくて困っている、何をして良いのか分からないなど悩みがあればご相談ください。色々とアドバイスができることがあると思います。