ボーディングスクールの生徒へのケア
1月はアメリカのボーディングスクールに通う生徒達が続々と現地での授業をスタートさせるタイミングとなります。Thankgiving Holidayや年末年始と頻繁に長期休みをした生徒が、再度現地での生活をスタートさせる事はフィジカルな部分よりも、むしろメンタルの部分で負担になるケースが多いように感じます。
現地へ戻ったけれども、なかなか生活のリズムが戻らない、ホームシックの再発、それが結果的に授業についていく事が難しいという状況につながり、そこからさらにメンタル的な負担になるという負の連鎖さえも懸念されるでしょう。
しかしながら、ボーディングスクールは家族と離れて生活する生徒達がそのような状況になるケースを毎年のように見ていて、その対策方法についてもある程度確立されています。敢えて「ある程度」と表現をしていますが、これはアメリカのボーディングスクールの長所でもありますが、彼らは「決まり切った対処法」で物事に対処する事は稀です(校則違反は別ですが)。
生徒一人ひとりの特性をしっかりと把握した上で、各個人の性格を尊重した形での生徒の抱えている問題に取り組みます。専属の心理カウンセラーをはじめと生徒に関わる先生方がその生徒に必要とさせるケアを提供してくれます。
そこで重要なのが、学校とのリレーションを密に取る事。特にケアが必要と思われる際にはしっかりと彼らと綿密なコミュニケーションを取った上で、対処をしてもらう事がとても大切になります。特に日本人の場合、アメリカ人的な価値観やコミュニケーションスタイルとは全く異なる環境で育ってきている訳ですので、彼に取ってベストな対処法が必ずしも日本からの留学生にとってはベストとは限らないからです。
1、子供一人一人の性格を理解し、その特徴をしっかり伝える事。
2、日本とアメリカの文化の違いコミュニケーションの違いを理解し、それを踏まえた対処法を一緒に考える事。
3、その後の変化についても必ず、家族、学校、コンサルタントを交えてフォローアップをする事。
特に何もない平時であれば、ボーディングスクールの通常のケアで任せていく事で、子供達がアメリカ的価値観を学ぶ良い機会となりますが、そのためにはメンタル的に平常である事が必須です。長いホリデー明け、特にコロナ禍でなかなか以前のように人とのつながりが持てない環境において、生徒が現地での生活に難しさを感じる場合、以上3つのステップを踏まえて、ご家族、コンサルタントの方から積極的にアクションを起こす事が、この困難を早期に解決するための近道になります。