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ボーディングスクールの選び方 (4)(Hebron Academy HPより)

前回からの続きとなります。

(7)Size of School-Ages and Grades at the school.
学校の規模や学年による生徒数を知る事

(解説)
学校の規模は学校選びにおいて重要な要素の一つとなります。各ボーディングスクールのウェブサイトなどを見るとほとんどの場合、”At A Glance”という項目があります、要するに学校の「概要」を一目で見ることが出来るページですが、ここのページを見ることで、学校の規模感や生徒数などを含めた、以下の項目について確認することが出来ます。

1、現在の生徒数
2、ボーディング生と通いの生徒の割合
3、生徒:先生の比率
4、学校の強みやミッションステートメント
5、キャンパスの規模(敷地面積、校舎数など)
6、カリキュラム数

これらの要素を単純に比較するだけでもそれぞれの学校のキャラクターが見えてきます。

1、2、3そして5の項目においてBoarding Schoolの平均値は2021年現在においては以下のようになっています。

1、現在の生徒数:306
2、ボーディング生と通いの生徒の割合:7:3
3、生徒:先生の比率:7:1
5、キャンパスの規模(敷地面積、校舎数など):125エーカー

これらの数字は単に数字を比較するという理由だけではなく、この数字からその学校の特徴を読み取ることができるという意味でもとても有意義な情報です。例えば、我々の独自のボーディングスクールにおいてボーディング生と通いの生徒の割合はこの平均値に近しい割合があることを理想としています。その理由としてはあまりにもボーディング生の比率が低い場合、ボーディングスクールとしての機能は補足的なものとして見なした方が良い場合もあります、例えば現地のキャンパスから自宅が遠い生徒向けに「住む場所」としての機能のみを持たせたボーディングという可能性も否定できません。一方でボーディング生のみの学校の場合はその国籍バランスを気をつけて見る必要があります。近年ボーディングスクールでも経済発展著しい国からの生徒を集中的に受け入れることで経済的に成り立たせているボーディングスクールもあります。その場合、必ずしも子供にとって理想的な環境で学習ができているのか?という意味で疑問が残る場合もあります。

これはほんの一例ですが、数字から読み取れるボーディングスクールのそれぞれの特徴をヒントにその学校のキャラクターを読み取ることも立地的に遠く離れた学校を選ぶ際にはとても大事な作業となります。

(8)Diversity and Inclusion.
ダイバーシティ、インクルージョン、この二つのワードはすでに日本語でもすでに浸透をし始めている言葉なのですでにご存知の方も多いと思います。日本語は多様性、包括(誰もが組織に受け入れられる、認められること)と訳すことができると思います。

(解説)
特に外資系企業においてはこれらのキーワードが優秀な人材を獲得する上で必要最低限、企業が提供すべき環境として認知されています。同時にこのコンセプトは企業単位ではなく、個別単位でも理解をされている必要があります。日本国内においてはどうしても単一文化、単一価値観が「常識」として認知されて、それに従うことが「是」となるところがありますが、特に移民で成り立つアメリカなどの国においては多様性と違いを受け入れることが「是」となります。少なくともボーディングスクールのレベルの教育においてはその重要性を子供の頃から教え込みます。

将来、GAFAなどの世界規模の企業で活躍したい、もしくは国際機関で活躍したいという目標がある場合、Diversity and Inclusionは英語力と同様に基礎的な知識として身体に染み込ませている必要性があります。この理解があるからこそ、日本という限られた環境だけでなく、国や地域に関わらず、プロジェクトチームにどんなバックグランドや経歴の人がいたとしても、チームとして個人として自らの能力を最大限に発揮できる人間になります。

この能力を人格形成が成熟した大人になってから身につけるのはとても難しいというのが私自身の実感値としてあります。企業トレーニングなどで日本企業のエリートとお話をする機会がありますが、実際にこの環境で教育を受けてきた人材と訓練でこの環境を後付けで身につけるのとではやはり大きな違いがあります。ボーディングスクールで中学、高校時代を過ごす子供たちは、世界的な規模の組織で働くための素地をその頃から自然と身に付けることができるという意味においても、ボーディングスクールで学ぶことの意義は大きいと言えるでしょう。

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