純ジャパからのハーバード大学合格から考える一人一人の留学。
時が経つのは早いもので2週間ほど前になりますが久しぶりに留学に関する明るい話題が世間を賑わせました。
米ハーバード大に合格 茨城・松野さん 地方公立校から難関突破(参照:毎日新聞 https://mainichi.jp/articles/20210529/k00/00m/040/069000c)
今年も日本人のハーバード大学への合格者は数人いたようですが、現実的にこれらのアイビーリーグに合格する日本人は既に海外在住の日本人であったり、中学生、高校生の段階からボーディングスクール等でしっかりとした準備を重ねてきた子供たちがほとんどです。そのような中で日本の公立高校に通う生徒(一般的には純ジャパとよばれたりしていますが)がハーバード大学に合格したというニュースはとても衝撃的なニュースといえると思います。
スポーツに例えるならば、日本からアメリカのメジャーリーグで大活躍をした野茂英雄さんや日本からイタリアのセリエAで大活躍をしその活躍が現地でも大きく取り上げられる存在となった中田英寿さんのような衝撃と言えると思います。それまでは、野球であれば日本のプロ野球という道筋、サッカー選手であればJリーグという道筋しかなかった国内スポーツ選手の前に突如として現れた海外への道、しかもその道において活躍ができるという証明をしてくれた先人の大きな一歩がそれに続くスポーツ選手に大リーグ、海外サッカーリーグという選択肢をより具体的なものとして示してくれました。
同時に多くの人は「彼は特別」と考える読者の方が多いのも事実でしょう。彼ができるのであれば私もできると考えるご家族、子供はむしろ、少数派ではないかと思います。今回のケースを持って、留学が難易度の高いもの、勉強が優れていないとできないものと考える必要は全くないこと、そして留学とは、他人と比較する対象物ではないことを私からのメッセージとして、ここではお伝えしたいと思います。留学はエリートのための教育ではなく、何かしらの分野において突出した人物になりたいという個人に対して機会を与える場であり、留学を考える時点での学力や能力はさほど問題ではありません。
留学の本質は留学という体験を通して人間的な成長を促すものであると我々は定義しています。松野さんの場合も記事を読んでの憶測に過ぎませんが、彼の大学進学におけるゴールはハーバード大学への合格ではなく、そこで学ぶことで得られる知識や人脈を持って自己の実現をするというところにあると考えています。その選択肢として松野さんにとってはハーバード大学であったということだと思います。
この選択は誰に対しても当てはまるものではありません。
海外留学は一人一人の子供たちが自らの可能性を開花せるためのきっかけをたくさん与えてくれる場所であり、子供たちが生き生きと精神的な成長とアカデミックな成長を通して素晴らしい大人へと育っていくためのカリキュラムを提供してくれる場です。不特定多数からの評価や評判ではなく、ひとりひとりの留学生がどのようなきっかけを持って、彼らが本来持つ才能を開花させることができるのか?そこに主眼を置くことが大切であることを、松野さんのこのハーバード大学合格という素晴らしい実績とはまた全く別のところで、一人一人の留学生とその親御さんたちに考えてもらいたいと思っています。
客観的な数字や学校の評判は確かに学校のセレクションにおいて重要な要素の一つになりますが、全てではありません。特に中高生の留学においては、対外的な学校のブランドだけではなく、その学校が自分の子供の成長に適した環境であるか?を判断基準の一つとして考え、その子にとって地に足のついた留学成功体験を積ませてあげることが結果的に、大学進学のタイミングにその子にとっての選択肢を広げることをが過去の生徒たちの実績からも見えてきます。
繰り返しになりますが、中高生の留学は純ジャパの子供でも可能です。当初の英語力・学力は当初の学校選びにおいてある程度の影響を与えます。しかしながら、留学への一歩を不眠出したその先にある、子供の成長については無限大です。事実、5月に帰国した英語力がそこまで無かった生徒たちの成績の伸びも驚くべき成果を見せてくれています。内なる自信を漲らせる彼の未来はさらなる飛躍が待っている事を感じさせます。
メディアや世間の目にはなかなか届かないところでは中高生段階から着々と準備を進める日本人留学生、一人一人がその芽を出すために今この瞬間も頑張っています。この頑張りは誰と比べる必要のない尊いものと考えます。
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