留学成功の秘訣。Grit やり抜く力を養う
以前の投稿でGRITの著者Angela DuckwrothさんのTEDトークについてブログを書きました。
最近は仕事の隙間の時間を利用して彼女の本を読んでいますが自身の経験に照らし合わせながら納得することが多くあります。
GRITとは簡単に要約すると「やり遂げる力」となると思いますが、彼女はこの「やり遂げる力」はその人が持つ「Talent」＝才能よりも重要であることをいろいろなケースを用いて証明することを試みています。
そして彼女が提言する仮説が以下のように示されていました。
Talent ❌ effort = Skill
Skill ❌ effort = Achievement
能力と努力を掛け合わせて生成さえるのはスキルであり、本当の成果はそのスキルと弛まぬ努力があって手に入れることができると言うことです。さらに彼女はハリウッドスターとして有名なウィルスミスのインタビューを引用してこの仮説の正しさを補強しています。
”The only thing that I see that is distinctly different about me is: I`m not afraid to die on a treadmill. I will not be outworked, period. You might have more talent than me, you might be smarter than me, you might be sexier than me. You might be all of those things. You got it on me in nine categories. But if we get on the treadmill together, there’s two things: you`re getting off first, or I`m going to die. It’s really that simple. (参照 GRIT,Angela Duckwroth より)
要約すると、どの分野において自分を比べてみても自分よりも優れた人間は大勢いる。でも仮にトレッドミル（ルームランナーと日本語では言うと思います。）に乗ったら彼らは自分よりも先に降りる、もしくは自分が死ぬかだ。
彼なりのメタファーもこの文面にはあると思いますが、彼は才能で勝負しているのではなくてやり遂げる力で勝負をしていると言うことをここでは言っています。その正しさは競争の激しいハリウッドの世界でWill Smithという個人の成功が証明していると言えます。
これを読みながらWill Smithとは比べようもないですが、私自身の体験を思い出すことがあります。私は大学時代に毎年100キロハイキングというイベントに当時所属していたボーイスカウトの一員として参加をしていました。
このハイキングは24時間以内に100キロを完走するというもので非常に過酷で約半分くらいの参加者は途中で脱落しているほどのものだったと記憶しています。そして鮮明に記憶として残っているのは、この競技は体力勝負ではないということです。私自身その頃は頻繁に3000メートル級の山に登ったりと体力には自信がありました。しかしながらこのハイキングにおいてその便りの体力がものをいうのはせいぜい最初の５０キロまでです。その後の５０キロをどう歩き抜くのか？ それは「歩き抜く」という精神力のみです。夜通し歩き続けるわけですが、ゴールに近づくにつれて、横断歩道を青信号の間に渡れなくなるくらいの速度でしか歩けない、一度座ってしまうと立ち上がれないので、立ったまま休む、そしてこんな過酷なことをしなくてもギブアップをすればすぐに迎えがきてくれる、それでも歩ききれたのはまさしく、「参加したからには完歩する」という信念＝GRITのみです。
結果的に大学生の４年間で４回参加し、４回共完走しましたが、当初は24時間ギリギリでなんとか完走していた１回目から、最後には20時間を切るタイムで完走ができるようになりました。特別に体力が上がったわけでもありません。変わったのは成功体験と自信、長いトンネルの先に出口があることを知っているという安心感です。
この体験は私の人生において辛く苦しい思いをした時に楽観的にやり過ごすための一つの精神的な支柱となっています。
この話が留学とどのような関係があるのか？疑問に思いながら読み進めてきていただいた方もいらっしゃると思いますが、その話はまた次回に続けていきましょう。
留学の成功を語学と学業だけで極めることはできません。そこに人間性の成長が伴って成し遂げられるものです。人間性をも育む留学への相談はEコンシェルジュへ。
