Fay School / 2023年版 ジュニアボーディングスクール訪問
Bostonから西へ1時間ほど内陸へ向かうとマルボロという地域があります。新たなショッピングモールやコンドミニアムなども続々と建設されている発展著しい町ですが、この町を中心として南北に距離にして15分ほどの距離に二つのボーディングスクールがあります。Fay SchoolとHiside School。対照的な2校ですが今回はFay Schoolについてお話をしていきたいと思います。
Fay Schoolの基本情報です。
Fay School
総生徒数:475人(寮生120人、通学生355人)
学年:幼稚園~9年生
留学生(寮生)受け入れ学年:7年生~9年生
創立年:1866年
ジュニアボーディングスクールの中では断トツにその歴史が古く、留学生についても他の学校と比較すると16%ほどと平均すると30%ほどの留学生比率を持つ他のジュニアボーディングと比べると低いことが分かります。
非常に学力レベルも高く、その進学実績も申し分ない学校ですが、それが意味するところは留学生にとっての何度は総じて高いということになります。SSATが必須であることからも、彼らが相当の英語力と学力を求めていることが分かります。TOEFLについては数年前までは最低スコアを明記していなかったHP上でも今年からは最低スコアを明記するようになりました。
ESLを提供している学校ですから、この部分に矛盾を感じることもあるかもしれませんが、ESLと一言で言ってもその提供のされ方は学校ごとに様々です。私がサポートをしているYear7-Year9までの生徒たちを対象としたESLは、例えばHillsideの場合は比較的Lower Levelからの授業が提供されますが、Fay Schoolの場合はスタート時点での英語レベルは中級以上のレベルを求められるでしょう。
近年は学校側が積極的にSSATやTOEFLの合格平均スコアを公表するような方向になっている印象がありますが、これは近年のジュニアボーディングスクール人気にともなって、現状が「買い手市場」となっていることから、より優秀な学生をとりたいという方向に舵を切っているからと言えるかもしれません。
同時にそのスコアが全てではなく、特に留学生の場合は「ポテンシャル」、すなわちその子供の伸び代を見ての採用を行うことがあります。これはボーディングスクールの受験にも同じことが言えますが、SSATやTOEFLのテストの結果が例え満点であったとしても、それが合格に直結しない、逆に「伸び代」をうまく表現できる子は、それらの点数が合格平均以下でも十分に合格の可能性があります。最初から諦めるのではなく、面接や推薦状などで良い印象を与えることで合格のチャンスが広がる可能性は十分にあります。より一層のアプリケーションに向けた準備の重要性が問われるようになったと言えるでしょう。