ニュージーランド学校訪問 2023 / ニュージーランドの魅力
この3月に実に3年ぶりとなるニュージーランドへ訪問をしました。コロナ禍では見事な采配で賞賛を浴びたニュージーランドはしばらくの間、海外からの訪問者を閉ざしていました。それが去年の10月ごろに外国人の入国の許可を出してからは、既にワクチン接種やPCR検査の必要性がないとの政府の分析の結果により入国に際してコロナ関係の制度は全て撤廃されています。
世界一厳しい入国制限から一転して、世界に先駆けてアフターコロナ政策へ方向転換をするそのスピード感と専門家による分析とエビデンスを基にした実態に即した対応は我が国も見習うべきことが多いと、この点だけを見ても感じさせる国と言えます。また、政治的にも成熟した国家であることを世界に示しました。
これは明確に国内の教育レベルに紐付いているとっても過言ではないでしょう。
話は少しズレますが、留学先を選ぶにあたってはまず外せないファクターはなんでしょう?。
多くの場合、それは「言語」が挙げられます。
英語を学ぶこと、英語で学ぶことが留学の主な目的であるのであれば、英語圏へ留学することは自然な流れと言えます。しかしながら、多くの人が見逃しがちなのが、英語圏と言ってもその文化はそれぞれ全く異なるということです。そして文化が違えば、そこで得られる経験や子供たちの人間形成にも大きな影響があると言えるでしょう。
私は頻繁に北米とニュージーランドを訪れます。それぞれの国の魅力やその違いを言語化することは非常に難しいのですが、それぞれに明確な違いと留学で得られる成果に違いがあります。(もちろん共通点も多いですが、)
ニュージーランドを一言で表現しようとすれば、我々日本人が「ありのままでいられる国」と言えると思います。
とにかく、相手と話をする時、夜の街を一人で歩く時、見知らぬ土地で困ったことが発生した時、など海外では色々なことが起こりますが、北米では「安全」を得るために身構えるべき出来事であっても、ニュージーランドにおいてはその必要性はなく、至って自然体で物事にあたることができます。これは治安の良さがベースにあるからだと推測されますが、自らの身の安全のために「身構える」必要がないことがこれだけ精神的に楽なことかとニュージーランドは教えてくれます。そのベースが人々を笑顔にし、見知らぬ人同士が親切に助け合えるのだと感じられるのです。
これは留学生にとっても同じことが言えます。現地の高校訪問をするとニュージーランドの生徒たちは非常に笑顔で活発的、純朴な雰囲気に溢れています。日本的なおもてなしに通じる雰囲気さえ感じます。イギリス的な礼儀作法も重宝される文化圏であることからも、日本人にとっては非常に馴染みやすいお国柄ということができます。
日本の内閣府の調査などを見ると、総じて日本人の子供たちの自己肯定感が低く、新しい物事に取り組む意欲も低いという悲しい結果が出ています。留学経験はこの部分においてポジティブな変化をもたらしますが、そのアプローチが異なります。北米が新たな自分をゼロベースで作り上げて、可能性を伸ばしていく国だとすれば、ニュージーランドは今ある自分を肯定的に捉えて、自らの強みをさらに伸ばしていく事ができる国と言えます。
商業的にも「教育」はニュージーランドにとって、TOP10に入る重要な収入源となっています。そのため安全に安心して海外からの留学生を受け入れるための制度も非常に充実しているのも特徴です。留学生のためのELSの設置義務、留学生の授業料保護、滞在先のクオリティの担保など留学における重要なファクターは国の法律により学校を横断して共通ルールが決められています。
さらに、コストパフォーマンスも特質すべきことの一つでしょう。この10年度ニュージーランド経済の成長と共に授業料はうなぎ上りですが、それでもアメリカのボーディングスクールのコストと比べると1/3から1/2ほどの費用感で、留学の質を諦めることなく留学ができてしまうことは特質すべきことです。
今回のシリーズでは今回訪問をしたニュージーランド留学の特徴的な資質をもつ3つの学校を訪問してきましたのでそれぞれの学校について次回ブログを書いていきたいと思います。