海外で能力を開花させる子供たち
今年も6月に入り雨がちな日が続きます。
コンサルタントとして一番大切な仕事は生徒と家族との理解を深めること。生徒とその家族と会う場合オフィスやご自宅やその近くでの面談やミーティングも多くなります。最近は特に外出が多くなっています。そんな中で最近は、鎌倉近辺に出向く機会も多くなりました。鎌倉は雨がちなほど苔むした古い街並みが魅力的を増します。東京の街中では雨をポジティブな感覚で捉えることはなかなか難しいですが、同じ雨でも環境が異なれば全く違う感情を芽生えさせてくれるのは本当に面白いと感じます。
環境を変えることで物事の価値が全く変わってしまうのは留学と似ているかもしれません。
6月はボーディングスクールに通う生徒たちが帰国するタイミングでもあります。同時に生徒たちと対面をしてこの一年の成果について話し合う貴重な定点観測の場ともなります。
その中でも私のサポートする生徒から嬉しいニュースがありました。この子はジュニアボーディングから留学をスタートさせてこの6月に卒業を迎え、見事トップボーディングスクールへの進学も決まったとても優秀な生徒でしたが、それだけでなく、最後の最後でサプライズが待っていました。ジュニアボーディングにおける最優秀生に選ばれたのです。これは学年に一人だけ選ばれる大変栄誉のある出来事です。さらに100年を超えるこのボーディングスクールの歴史において、日本人が選ばれたことも初めての歴史的な快挙です。
彼は留学当初からBest な生徒だったかというとそうではありません。彼は面接やエッセイの練習の際には常々、「自分は海外に出たからこそ、能力が開花した」と言っていました。彼の場合は日本的な教育環境よりも欧米的な教育環境があっていたからこそ、日本では苦戦していた成績もジュニアボーディングではほぼ完璧なスコアを見せてくれました。成績面だけではなく、日本ではなかなか体験することの難しいスポーツを数多くこなし、日本、アメリカの両面から学ぶ世界史から存分にGlobal Citizenshipの何たるか？を学びました。国籍や年齢に関係なく発揮される彼の魅力は多くの先生や生徒を魅了し尊敬を集め、評価されました。彼の名前は今後、このボーディングスクールが歩む長い歴史において、確実に記憶されていくことでしょう。
そして、彼に続くかのように、嬉しいニュースが続きます。もう一人、別のジュニアボーディングスクールですが、同じく私がサポートをする生徒がStudent Boardに立候補をして見事に当選しました。彼の今後の活躍もとても楽しみです。
ひとり、また一人と私との出会いを通して留学をした生徒たちがその可能性を開花させてくれる瞬間に立ち会えることはコンサルタントとしてこんなに嬉しいことはありません。今年度も「留学をしたい」と熱い思いを持って私のところへ子供たち、親御さんたちに来ていただいています。彼らが物事をポジティブに捉えてもらえるような環境をボーディングスクール留学という形で実現するべく、コンサルタントとして彼らの道標となることの意義を再確認することのできる6月の初旬でした。
