2025/1/24 その選び方で大丈夫? 子どもを活かす学校選び
アメリカのボーディングスクールの2025年9月入学のプロセスが無事に終わり、少し前に締切と合格発表を終えたジュニアボーディングスクールと共に生徒たちのとっての一番の難関は終えたことになります。
それと同時に今度は別の悩みと向き合うことになります。
「どの学校が自分にとってのベストチョイスか?」
これは、2026年度のニュージーランド留学を考えている生徒達も今のタイミングから入学プロセスを始めることになりますから同じことが言えます。
現時点でも多くの生徒達、親御さんたちからこの相談を受けているので少しだけ、その前提となるヒントをお話したいと思います。簡潔に言ってしまうと「その答えは生徒毎に異なる」ということです。それだけ?と感じる方もいるでしょう。でも詰まる所、そういうことになります。
例えば、日本の高校や大学のようにとても明確な学歴ヒエラルキー(=偏差値)がある場合は学校選びは比較的容易でしょう。合格した学校の中で一番偏差値の高い学校を選べば良いわけです。しかしながら、ボーディングスクールにおいては趣が少し異なります。
もちろん、Boarding School ReviewやNicheなどの有名サイトを見ればボーディングスクールランキングなるものも掲載されているので参考にすることもあるでしょう。でも実際にボーディングスクールに通わせる親御さんはそれを元に合格をした学校とランキングを照らし合わせて、一番ランキングの高い学校を選んでいるでしょうか? その答えはNO、否です。
そして、だからこそ、私のところにこの時期になると多くの相談が寄せられます。
なぜか?
理由の一つは、それぞれのボーディングスクールがとても多様なキャラクターを持っていること、そしてそれに準ずるカリキュラムや指導方法、施設を持っていることなどが挙げられます。
例えば、物凄くシンプルなことを言えばこんな感じです。
「Barkshareはフライトシュミレーションがある!」
「Peddieはロボティクスチームがとても強い、宇宙学に興味にある生徒が集まる特徴がある!」
「Choateのシグニチャープログラムは大学との共同プロジェクトに参加できる!」
例えを上げればきりが無いですし、実際にはもっと深くまで踏み込んでアドバイスをしますが、ここで言いたいのは、ランキングでは言い表せない多様な魅力を備えているボーディングスクールをランキングで表現するのはナンセンスと言うことです。
日本の受験も変わりつつありますが、それでも最終目的が優秀な日本の大学に入ることが目的となる大多数の日本の上位校は一貫して、大学入試のためのプログラムに集中するために、どうしてもそのプログラムは画一的にならざるを得ない状況があります。であれば、偏差値で選ぶことは理にかなっていると言えるでしょう。
一方で、AO試験がほぼ唯一の進学プロセスであるアメリカを始めとした英語圏の大学を始めとした高等教育への進学を目指すのであれば、学業以外の「自分の強み」「自分のパッション」そして「人間性」を伸ばすことがとても重要なファクターとなります。
これらのファクターこそが、「生徒毎に異なる」。
だから、ボーディングスクール選びも「生徒毎に異なる」と言うことになります。
このプロセスは実に重要であり、子供のことを理解するだけではなく、各学校のことを理解していることが肝要です。決して安易にランキングで決めないこと。
自分の子供の性格や特性とそのボーディングスクールの特性がどんな化学変化を起こすのか? それをしっかりと見極めること事が学校選びの真髄と言えます。
今年、私がお世話をしたジュニアボーディングスクールの子どもたちは多くの学校から合格をいただきました。ここから一つの学校に絞る作業をしているご家族、子どもたちを想いながら今回、ブログを書いてみました。