日曜コラム 親の子に対する教育
もしあなたの子どもが自らの成績不振のために合格した学校への入学を拒否されたらどうしますか?
日本の入試システム下では考えられないことがアメリカではあります。
アメリカではジュニアを含むボーディングスクールおよび大学入試においては、合格後に最終成績の提出がおおよそ義務づけられていて、その結果が悪い場合は容赦なく合格は取り消されます。
子どもからその報告を受けた親はそれに対してどのような行動をおこすでしょうか?
① 合格取り消しを覆すように学校側に働きかける
② 合格取り消しに対して学校と争う
③ それを認める
上記、①と②で合格取り消しがなくなることは極めて難しいと思います。
その理由は、合格した時の条件として合格発表後の成績不振(基本的にはC-以下の成績)は合格が取り消されることが明記されているからです。
アメリカの場合、合格発表後の学校生活は日本と違って通常通り行われます。合格してしまったから後は自由気ままということはありません。この青天の霹靂ともいえる状況においては、親の姿勢がとても大切に思います。我が子の苦境に対して、冷静にその原因を本人に考えせしめもって、自己成長の糧とさせることができるのは親であるように思います。
人生というタイムスパンで考えてみると苦境、苦難、苦労などは絶え間なくやって来るように思います。それを解決できるのは、本人に他なりません。人のせいにばかりしていると、自己の成長は望めず、それだけ狭い人生になりかねません。
アメリカの教育で日本からみれば不思議としか思えない合格後の成績不振による合格取り消しですが、合格条件を軽く考えすぎてしまった本人合格後の成績低下について、先生からの指摘があったにもかかわらず、それを重く捉えなかった本人です。
出てしまった結果を払拭することに親が手を貸しても、長い目でみて果たしてそれが本人の成長に繋がるでしょうか?
自らの不注意を認め、再発を防ぐための発想と行動に移ることの大切さを語りサポートをするのが子に対する親の教育の在り方のように思います。