コロナ下におけるボーディングスクール進学プロセス
東京は冬の気候からここ2週間ほどで一気に春の陽気に移り変わったように感じます。
場所によっては梅が満開で犬の散歩などをしていると何処からともなく梅の花の香りが漂ってきます。同時に恐怖の花粉のシーズンも迫りつつある事を私の敏感な鼻は感じています。
東日本ではすでに春の陽気を楽しめるこの時期ですが、ボーディングスクールの密集しているアメリカ東海岸ではまだまだ冬本番なようです。先日もスノーストームで学校の担当者の話では数日間学校が休校になったとの事でした。そんな東海岸のボーディングスクールですが、来年度の生徒募集の最終段階、すなわち面談のピークの時期になっています。
通常であれば、アドミッションオフィスは国内外からの学生たちとその両親が緊張の面持ちで待機している光景が見れる時期ですが、今年は全く様子が異なります。留学生たちについては現地に訪問することができな状況ですので、インタビューは全てオンラインで行われますし、国内の学生についてもボーディングスクールを一つのバブル(コロナ感染を防ぐ、広げないための限られたコミュニティ)と捉えているので不用意に外部の人たちをキャンパス内に入れない処置を取っているので、通常通りの面接は行われていないと推測します。
オンラインでの面談は練習することである程度まで自分自身を表現することは可能ですが、やはり100% Face to Faceと同じとは残念ながら今のテクノロジーではならないと感じています。その子の持つオーラ、表情、長年の生活で培われてきた身体全体から漂う雰囲気などを読み取ることは出来ません。同時にご家族にとっても学校訪問が出来ない以上、学校が持つ雰囲気、在校生の態度などから学校の本質的な部分を読み取る機会がありません。
このような状況の中で学校選びをする事はご家族、本人にとってはとても難しい事でしょう。しかしながら、これが現状である限り、それを受け入れての準備を進める必要があります。幸いな事に海外の中高留学については正規の書類であっても原本を求められる事は稀でほぼ全ての場合でデータ化した書類のやりとりで事が済みます。後はいかにして学校の雰囲気を肌感覚で知る術を手に入れるか?これが学校選びを成功させるためのキーポイントとなります。
幸いな事に学校側もコロナ下においては積極的にオンラインでの交流を進めています。バーチャルな学校訪問の機会や学校の担当者との複数回の面談など、こちらが求めるアクションについては彼らも応えてくれます。面談前の担当者とのミーティング、面談本番、そしてその後、再度のミーティング。少なくとも3回は彼と話す機会を持ち、双方の相性を知るためのプロセスを踏む必要があると感じています。しかしながら、彼らの方から積極的にそれらの機会を提供するようなフォーマットはありません。従って、我々の方からそのようなアクションを起こしていく必要があります。この辺りのメンタリティはアメリカのボーディングスクールでの生活とリンクしていくところかもしれません。