留学コンシェルジュ

2025年入学・アドミッションプロセスの傾向と対策

涼しいトロントから帰国をして灼熱の日本でお盆を迎えるルーティーンはここ数年変わりません。そして9月になれば本格的に2025年度9月入学のボーディングスクール入学のための準備が始まることになります。

各国の大使館の留学を担当する部署からの連絡では留学生のV字回復の話題で持ち切りですが、これは行き帰りのトロント便が学生たちで満席だったことからも体感的に感じていました。コロナで一時期足踏みをしていた日本のグローバル化へのプロセスが再始動しているのはとても喜ばしいことです。

それでは、正規留学にカテゴライズされるボーディングスクール留学においてはどうでしょう? ボーディングスクール全体の統計は各国でリサーチが出来るほどの母数が無いので、大使館や留学団体の数字を見ても抽出してその部分だけで比較することは難しいのが現状ですが、正規ボーディング留学のみを専門にしているとある程度の傾向は見えてきます。

さらに、8月にアップデートされた各学校のApplyにおけるRequirmentを見ているとそこからある程度の傾向を見て取ることができます。

今年の一番の変更点はSSATを必須とする学校が劇的に増えたことでしょう。数年前にコロナが下火になり始めたタイミングでいち早くMITがコロナを理由にオプショナルとしていた、SATを必須にするニュースをアメリカ滞在中に視聴した際、ブログで、いずれこの流れがボーディングに波及することを予測していたことを思い出します。

Ten Schoolsだけで見ても、コロナ禍から去年にかけてSSATを必須とする学校は数校に留まりました。それが今年の各校のRequirmentを見てみると、SSATを必須としない学校が数校のみとなり見事に逆転していることが分かります。

コロナ禍を受けた数年間のSSAT Optionalという選択肢を経て、各学校のAdmissionはデータの蓄積を元にSSATのスコアが無くても生徒たちの評価を厳密に図る指標を見つけていたはずにも関わらず、今年からのこの方向転換の理由はどこになるのでしょう?

私が推測するところでは、昨今の世界的なボーディングスクール人気と特に人気校におけるApplicationの増加が挙げられると考えています。ここでは深くは話しませんが、ここ数年はTen Schoolsとそれに準ずるLeverl 4の学校群の難易度に明確な差異が見られなくなってきていました。

時に合否のラインに逆転現象が起こることさえありました。SSATをRequiredすることでこれらの難関校がもう一度明確なラインを引き直したいという強い意志を私は感じます。

SSATは絶対的な数字では無いことに変わりはありません。ボーディングスクールがパーセンタイルの高い順に学生に合格を出すという、日本の受験方式を取ることは今後もないでしょう。私の過去の実績を見る限り、SSATのパーセンタイルと学校のランキングに明確な相関性は見られません。これは、合否に至るプロセスにおいてそれ以外の要素(Interview、人間性、過去の実績や成績)が多分に考慮されるからです。

それでも、上位校はSSATを必須としてきました。

ここには、生徒たちに対して、良いスコアを取るための準備、忙しい中での勉強などのタイムマネジメントスキル、敢えてSSATを受けてまでも上位校を狙いたいという熱意を試しているように感じます。その過程を経る事が出来る生徒にTen Schoolsを始めとした難易度の高い学校を受けるチャンスを与えるという学校からの明確なメッセージのようにも読み取れるのです。

Level 5とLevel4の学校が群雄割拠する時代に突入すると思われた2025年度のアプリケーションプロセスですが、今年からまた新しいトレンドが始まる予感さえします。引き続き生徒と寄り添いながら9月からのアプリケーションの準備に取り掛かりたいと思います。

 

 

 

 

 

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